もうすぐそこにきている「新聞なき時代」 最後の定期購読者は「団塊の世代」か

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ジャーナリストの佐々木俊尚が12月7日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。これからの新聞の存在について解説した。

※画像はイメージです

20年前の800万部から399万部に部数が減少した朝日新聞

飯田)佐々木さんがnoteで発表している記事コンテンツ「佐々木俊尚の未来地図レポート」で最近、大きな反響を呼んだ『新聞の影響力は、「団塊の世代」の退場とともに終わるだろう』という記事があります。

佐々木)朝日新聞は、私が新聞記者だったころは800万部を超える大新聞だったのですが、2022年9月くらいの部数は399万部ということで、400万部を割って半分に減ってしまいました。しかもこの1年で63万部減っているのです。もし、この減少幅がそのまま続くとすると、あと6~7年で0になってしまいます。

20~30代の新聞の定期購読者はほとんどいない

佐々木)20~30代で新聞を定期購読している人はほとんどいません。読んでいる人は数字としては出ていますが、自宅にいれば親がとっているから目に入っているだけなのですよね。

飯田)そうですね。

佐々木)1人暮らしの20~30代は、ほとんど定期購読していません。60~80代の新聞の購読率は未だに高くて、7~8割くらいいます。最も大きいボリュームゾーンは団塊の世代です。2022年は、新しく生まれる子どもの数が80万人を切るのではないかと話題になっています。

飯田)割るのではないかと言われていますね。

佐々木)団塊の世代は270万人いるのですよね。

飯田)ひと世代というか、1年間で。

佐々木)1学年で。すごい数なのです。1946~1949年くらいの生まれで考えると、だいたいそれだけでも1500万人ほどいます。

団塊の世代が新聞をとらなくなれば新聞は終わる

佐々木)その人たちが2021年くらいからいっせいに後期高齢者入りし始めてきて、社会から退場しつつあるのです。

飯田)去年くらいから。

佐々木)このボリュームゾーンが新聞をとらなくなったら、おそらく新聞は終わるのではないでしょうか。テレビはみんな観ないと言っているけれども、そう言いながら、ドラマや若者向けにシフトしてきて、人気の出るドラマも出ています。バラエティもありますし、やはりエンタメを持っている分強いのです。

飯田)なるほど。

佐々木)新聞は当たり前ですけれどもエンタメがなく、報道のみですから、ここがネットにシフトしてくると完全消滅するのは間違いないのではないか。おそらく秒読み段階に入ってきているという感じですよね。

電子版が成功している海外の経済紙 ~日本でも日経が上手く電子版にシフト

飯田)確かに自分自身も紙の新聞ではなく、電子版などをスマホで読んでいます。子どもが「新聞」をイメージできないと言うのですよね。

佐々木)日本では日本経済新聞がそうですが、海外ではフィナンシャル・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルなど、経済紙は電子版を有料化して成功しています。日経も上手くシフトしています。

電子版を有料化しても読んでくれない一般紙

佐々木)一方で全国紙、一般紙と言われている朝日・毎日・読売などは、有料化しても、よほど質の高い記事でないと読んでくれません。

飯田)一般紙は。

佐々木)アメリカでニューヨーク・タイムズは有料化に成功しているのですけれども、もともとニューヨークの地方紙であり、部数が多くないのです。アメリカには全国紙はほぼありません。

飯田)USAトゥデイくらいですかね。

佐々木)ニューヨークでしか読まれていなかったのだけれども、電子化すると世界中の英語が読める人が読むから、結果的にビジネスチャンスが広がって、電子版の有料化に成功しています。

飯田)ニューヨーク・タイムズは。

佐々木)日本の新聞、日本語で出しているものがグローバルで読まれるかと言うと、在外邦人くらいしか読んでくれないので、市場可能性はほぼない。そう考えると、一般紙は厳しい状況が続くのではないでしょうか。

「新聞なき時代」の新しいマスコミはどうつくられていくのか

飯田)電子版での打開も難しいとなると、この先どうなるのでしょうか。

佐々木)「新聞なき時代」はどうなるのかということを、我々はそろそろイメージしなければいけなくなっています。誰がマスコミを担うのかということです。

飯田)「ものさし」がなくなるかも知れない。

佐々木)テレビが生き残るので結局、テレビとSNSの連携部分で新しいマスコミがつくられていくのかなという気がします。

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