森保監督 遠征から帰る各選手を夜中でも見送る「理由」
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サッカー日本代表監督の森保一氏が12月26日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。日本代表の監督として心掛けていることについて語った。
選手たちが「世界と戦える」ことを示せたのは国民の皆さんの応援があったから
飯田)監督ご自身がキャリアのなかで、さまざまなインタビューに答えられていると思いますが、サンフレッチェで優勝したときも「ファンの皆さん、おめでとうございます」から入られたではないですか。もっと「俺がやったのだ」というようなコメントがあってもいいと思うのですが、そういう意識はないのですか?
森保)もちろん、当事者ではあると思いますが、選手とスタッフがチームのために頑張ってくれるからチームとしての戦いができていますし、サポーターの皆さんや我々を応援してくださる方々……今回は国民の皆さんが応援してくださいましたが、みんなの力で勝てたと思っています。
飯田)みんなの力で。
森保)「一丸の力がなければ結果は出ない」という思いは、広島でJリーグをやっていたときもありました。
飯田)一丸の力がなければ。
森保)当時も広島県やサンフレッチェのサポーター、チームの力が融合して結果が出ました。今回も目標には一歩及ばなかったところはありますけれど、選手たちが世界と戦えることを示してくれたのは、国民の皆さんとともにチームが戦えた日本の国の力だと思っています。
代表の活動を通して国民の皆さんに元気や夢や希望を持っていただけるよう
飯田)「国民の皆さん」という単語を使う日本代表の監督は、いままでいなかったと思うのですが、言葉選びを意識されたことはあるのですか?
森保)言葉選びという意味では、より皆さんに伝わるようにと考えてはいますが、特別な思いで言っているわけではありません。普段からサポーターの皆さん、国民の皆さんが応援してくださっているから、我々も頑張れますし、我々が活動する目的は日本代表の勝利と日本サッカー発展のため、そして日本の社会に貢献するということです。
飯田)社会に貢献。
森保)代表の活動を通して選手の頑張りを見てもらい、元気や夢や希望を持っていただくのと同時に、国民の皆さんの日常における活力になるような元気や勇気、根気強くやり続けることを伝えられたらいいなとは常々、思いながら活動しています。
所属チームを離れてポジションを奪われるリスクを持って参加してくれている選手には最大のリスペクトを送りたい
新行市佳アナウンサー)吉田麻也選手が「遠征から選手が別々の便で帰るなか、夜中でも森保監督は見送りに来てくれる」と話しているのを聞きましたが、森保監督が選手と向き合う上で心掛けていたこと、また、どういう監督であろうと思っていらっしゃったのかを教えていただけますか?
森保)「日本が世界で勝つために何をしたらいいのか」という、私自身のサッカーの理想もありますが、「日本が強くなるように、世界と戦えるように、勝っていけるように」ということは常に考えています。
新行)世界と戦い、勝てるように。
森保)選手に対しての接し方ですが、監督と選手というよりも、まずは1人の人間として選手と接していきたいと思っています。見送りに行くのもすべてではないと思うのですが、できるだけ、そうしてあげたいとは思っています。なぜかと言うと、来たときや集まるときだけではなく、帰るときも全身全霊で活動に臨んでくれていますので、そこに対する感謝の気持ちです。
新行)帰るときも。
森保)選手たちはチームを離れて、日本のために戦ってくれています。「日本のために」という志は素晴らしいものだと思うのですが、実はリスクを持って来ているのです。
飯田)リスク。
森保)所属チームを離れるということは、離れた期間に、誰かがそのポジションに入るかも知れないのです。
飯田)なるほど。
森保)また、海外から日本に移動してきている選手は、長距離移動や時差があります。その疲労があるので、次の試合に使われないこともあり、そこからポジションを奪い返すというリスクをいつも背負って来てくれています。そういった意味では、選手たちに最大限のリスペクトを送りたいと思っています。
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