数量政策学者の高橋洋一が1月11日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。G7議長として欧米の5つのメンバー国を歴訪している岸田総理について解説した。
岸田総理がイタリアで首脳会談、外務・防衛の協議枠組み立ち上げ
G7の議長国として5月に広島サミットを開催するのを前に、欧米のメンバー5ヵ国を歴訪している岸田総理大臣は日本時間1月10日夜、フランスに続いて訪れたイタリアでメローニ首相と首脳会談を行った。会談では両国が「特別なパートナー」として共同訓練などを通じ、安全保障協力を強化することを申し合わせた。
飯田)そして日本時間1月11日未明、イタリアでの日程を終え、3つ目の訪問先であるイギリスに向け出発しました。
高橋)イタリア、イギリスというと、航空自衛隊の次期戦闘機の共同開発がありますよね。
飯田)新しい戦闘機の。
高橋)そういう面でも、協力することに意味がありますね。
欧州へ行くのであればなぜウクライナへ行かないのか ~G7で行っていないのは日本くらい
高橋)これだけ欧州を回っているのであれば、岸田さんはウクライナに行くいいチャンスでしょう。岸田さんの日程を見ていると、ダボス会議には出ないのですよね。
飯田)ダボス会議には出ないそうです。
高橋)そこでウクライナに行けばいいではないですか。
飯田)このあとの日程は、1日刻みでイギリスへ行き、カナダへ行って、そしてアメリカに向かう。
高橋)難しいのだとは思いますが、G7で行っていないのは日本くらいではないでしょうか?
飯田)ウクライナに。
高橋)ポーランドから夜行(列車)を使えば行けてしまうのですよね。
飯田)バイデン大統領はポーランドの国境のところまでは行って、激励した形ではありましたが。
日本で廃棄予定のMLRSをウクライナに供与できないものか
高橋)佐藤正久さんがツイートしていたのですが、日本が持っている多連装ロケットシステム(MLRS)が廃棄されるそうです。廃棄するのであれば、ウクライナに供与したらいいのではないでしょうか。「防衛装備移転三原則があるからできない」と言うのだけれど、ウクライナは欲しいと思います。
飯田)「防衛装備移転三原則」は法律ですか?
高橋)法律ではないから、岸田さんが「オッケー」と言えば別にいいのでしょう。
飯田)各内閣の判断の範疇になる。「我が岸田政権では判断を変えました」と言えばいい。
高橋)廃棄するくらいであれば、「ウクライナで廃棄しました」と言えばいいのです……そんな冗談のような言い訳は通じないですが。
飯田)しかし、頭の体操としてはあります。
外交ならば、MLRSをウクライナに供与する方法はいくらでもあるはず
高橋)そういうことも考えればいいと思うのだけれど、どうもその辺りはスッキリしませんね。この手の話は。
飯田)岸田総理はウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、大統領周辺からも「ぜひ来て欲しい」と招請を受けているという報道が出ています。
高橋)ウクライナに行き、「(MLRSを)ここで廃棄させてくれ」と言って、「オッケー」ということになれば。
飯田)「どこかに廃棄する場所はありませんか?」と聞いて。「それならうちにいいところがありますよ」と。
高橋)外交ならそういう方法もありでしょうね。こういうときには、いろいろなことができると思うのですけれど。
飯田)現行憲法の枠のなかでも、できることはある。
高橋)常識的に「廃棄するくらいならいい」というのは当然でしょう。G7議長国として動くのであれば、そのくらいやっても誰も何も言いませんよ。
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