外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が1月13日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。韓国政府が賠償肩代わり案を表明した徴用工問題について解説した。
徴用工問題で韓国政府が「賠償肩代わり」案を公式表明
飯田)いわゆる徴用工問題についてですが、韓国政府が肩代わり案を公表しました。財団に債権を移す形になるようです。
宮家)全体の流れとして、今日本が考えなければいけないのは、韓国との関係を安定させるということです。
日韓外交は9割が内政 ~両方とも譲歩しなければならない
宮家)日本の近くの大陸のことを考えたときに、そこに大きな国があるではないですか。そのため韓国との関係は日本にとって極めて重要です。ただし、前政権のおかげで日韓関係はこじれるところまでこじれましたから、それを元に戻すのは大変なことです。
飯田)文在寅政権で。
宮家)そうでなくても日韓関係は難しい、いい意味でも悪い意味でも隣の国ですから、外交は外交なのだけれど、日韓外交は9割が内政なのです。
飯田)9割が内政。
宮家)韓国国内の内政と、日本国内の内政です。誰が考えても今の日韓関係は、外交的に出口は多くない。どちらかが一方的に勝つようなことになったら成り立ちません。どちらも面子が立つパーフェクトでWin-Winな結果など、口で言うのは簡単だけれど、現実的には簡単ではない。両方とも満足させるために、ある程度、両方とも妥協しなければいけないわけです。これは宿命です。
宮家)全体の流れとして、今日本が考えなければいけないのは、韓国との関係を安定させるということです。
日韓外交は9割が内政 ~両方とも譲歩しなければならない
宮家)大陸のことを考えたときに、大きな国があるではないですか。そのため韓国との関係は極めて重要です。ただし、前政権でこじれるところまでこじれましたから、それを元に戻すのは大変なことです。
飯田)文在寅政権で。
宮家)そうでなくても日韓関係は、いい意味でも悪い意味でも隣の国ですから、外交は外交なのだけれど、日韓外交は9割が内政なのです。
飯田)9割が内政。
宮家)韓国国内の内政と、日本国内の内政です。だから誰が考えても、外交的に出口は多くない。どちらかが一方的に勝つようなことになったら成り立ちません。どちらも面子が立つパーフェクトでWin-Winな結果など、口で言うのは簡単だけれど、現実的には簡単ではない。両方とも満足させるために、ある程度、両方とも譲歩しなければいけないわけです。これは宿命です。
飯田)日本と韓国の。
宮家)9割が内政で出口はいくつかしかないけれど、両方とも不満足な形になるわけですから、ここが内政、政治の出番なのですよ。
飯田)政治の出番。
宮家)日韓の外交当局同士がどれだけ詰めても、シナリオの一部は書けるかも知れませんが、うまくいくかと言えば「そっちが先にやったのだから、そっちがやれよ」、「これをやるならやってやるよ」となっているに違いないのです。
これからが政治の出番
宮家)シナリオを書くのは簡単だけれど、実際にそれを演出し、上演するためには、相当な政治的力量がいる。それは日韓双方ともあるわけではないでしょう。難しい問題ですからね。
飯田)政治的な力量が。
宮家)その意味では、今は少しずついい方向に向かっているのではないでしょうか。ただ、悪魔は細部に宿るわけです。詳細に行けば行くほど、おそらく政治の出番であり、これからが佳境になると思います。
飯田)岸田さんは日韓関係で言えば、例の慰安婦問題で日韓合意が行われた際、尽力していますからね。
宮家)大変な努力があり、それを「ちゃぶ台返し」されたわけですから、慎重になるのは当然だと思います。
番組情報
忙しい現代人の朝に最適な情報をお送りするニュース情報番組。多彩なコメンテーターと朝から熱いディスカッション!ニュースに対するあなたのご意見(リスナーズオピニオン)をお待ちしています。