キャスターの辛坊治郎が1月19日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。政府が新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを4月1日から、季節性インフルエンザと同じ「5類」とする方向で最終調整に入ったことをめぐり、「日本は何をするにしても世界から1年遅れる」と指摘した。
産経新聞によると、政府は新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを4月1日から原則、季節性インフルエンザと同じ「5類」とする方向で最終調整に入った。岸田文雄首相が20日、関係閣僚と協議し、感染状況を見極めて判断する。医療機関や患者への公的支援などコロナ対策を大幅に見直し、屋内でのマスク着用を原則不要とする方針だ。
辛坊)世界の潮流に比べると、ずいぶん遅いような気がします。例えば、イギリスは昨年2月、健康な人を検査して感染者をあぶり出すようなことをやめました。それから1年ほど経っています。東南アジアでもベトナムやラオス、タイといった国はこの2年、入国条件がものすごく厳しかったのですが、今では入国前の検査ばかりか、ワクチン接種証明さえ不要です。
行動制限などの厳しさで代表的なのは中国でした。しかし、その中国も昨年12月初旬、制限緩和へ舵を切りました。中国国内では今、爆発的な感染が起きているといわれていますが、オミクロン株とはそういうものです。日本の感染状況も現在は「第8波」ですが、これだけ感染が広がれば、検査すれば陽性者がいくらでも出るのは当然でしょう。ただ、私の印象としては、おそらく今年の早い時期にピークアウトして収束に向かうと思われます。
世界中を見渡しても、入国条件や行動制限などを元に戻そうという動きは今、ありません。そういう観点で見ると、日本は世界の潮流に比べると1年くらい遅れているように感じます。日本はやはり、何をするにしてもさまざまなコンセンサスを得ながら、ものすごく慎重に最終的な結論を出そうとする国だということがよく分かります。日本は何をするにしても時間のかかる国だということが、政府のコロナへの向き合い方に象徴されていると思いますね。
とはいえ、感染法上の位置づけが4月1日から変更されれば、高齢者が亡くなるリスクは低くなると思います。今は重大な病気で倒れても、検査をして陽性だと、専門病棟に入院させてもらえないといった弊害があります。このため、本来なら助かったと思われる方が亡くなってしまうケースもあるのではないでしょうか。しかし、季節性インフルエンザと同じ「5類」になれば、コロナは通常の病気として扱われるわけですから、そうした弊害はなくなるでしょう。
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辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)