再流行し、感染者数が1万人を超えた「梅毒」の恐ろしさ あなたは大丈夫?

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東京都医師会副会長で感染症担当、「角田外科消化器科医院」院長の角田徹氏が1月9日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。梅毒の症状と治療法について解説した。

※画像はイメージです

60年ぶりに感染者数が1万人を超えた「梅毒」

新行市佳アナウンサー)2022年に感染者が過去最多になった感染症、「梅毒」について伺います。どれくらいの数が確認されたのでしょうか?

角田)2022年には、全国で1万2000人以上の感染者が見つかっています。その30%近くが東京都エリアで見つかっています。

新行)例年は何人くらいなのですか?

角田)数年前から実は徐々に増えてきていますので、注意してキャンペーンも行っていたのですけれど、ついに2022年は1万人以上になってしまいました。60年ぶりくらいの数です。

新行)60年ぶりですか。

角田)1960年には1万人を超える感染者がいました。

女性の感染者は20代が圧倒的

新行)男女比はどうなっていますか?

角田)男性の方が多いです。ただ、女性も3分の1~4分の1いますから、決して男性だけの病気ではありません。

新行)年齢層はいかがですか?

角田)女性は20代が圧倒的に多いです。男性の場合は20~50歳の各年代でまんべんなく感染しています。

性行為によって感染する梅毒

新行)梅毒がどういう病気か教えていただけますか?

角田)「梅毒スピロヘータ」という細菌の一種によって感染するのですけれども、感染経路は明らかで、性行為ないしは性行為に類似した行為です。「先天梅毒」というものもあるのですが、基本的には人から人に性行為でうつる病気です。

角田徹氏、新行市佳アナウンサー

「治った」と思っても進行している梅毒の症状

新行)どのような症状が表れるのでしょうか?

角田)皆さんが同じ症状になるわけではないのですけれども、感染から3~4週くらいの「第1期」では、感染した部位、性行為であれば性器にただれができたり、潰瘍や固いしこりができたりします。ほとんど痛みがない場合が多いです。しかも、放っておいても4~6週間くらい経つと自然に治ってしまうのです。

新行)そうなのですか。

角田)それで「治った」と本人は1回思ってしまう。でも実は全身にスピロヘータが広がっているのです。そしてまた8週間近く経つと、今度は「第2期」になり、全身に症状が出てきます。

新行)全身に。

角田)手のひらや足の裏、向こう脛、背中などに梅毒特有の「バラ疹」という赤っぽい湿疹が出てきます。ただ、それもほとんど痛みがなく、少し経つと自然に治ってしまうのです。「おかしいな、また治ったな」と思うのだけれども、実はどんどん進行してしまうという病気です。

進行すると死に至る場合も

新行)進行するとどうなるのですか?

角田)「第3期」になり、さらに進行すると、全身に広がったスピロヘータが全身で悪さをするのです。そうすると「神経梅毒」が脳や神経系で起き、麻痺の原因になることもあります。また、局所に肉芽腫の1つである「ゴム腫」のしこりができてしまう。あとは大動脈にこぶができたりします。大動脈の弁がうまく働かなくなると、死亡する場合もあります。

性行為のあとに症状が出たら、必ず検査する ~初期段階で治療すればほぼ100%完治する

新行)「症状がないから大丈夫」と思うのは、とても危険なのですね。

角田)危険ですね。性行為をしたあとに症状が出たら、疑って検査するべきです。疑ったら検査し、診断をつけることが重要です。

新行)どのような治療法があるのでしょうか?

角田)ペニシリンという薬が劇的に効きます。早い時期にしっかりと治療すれば、ほぼ100%治ると考えて結構です。診断して治療するのが極めて重要な疾患ですね。

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