物価上昇、電気料金引き上げ……「全てをロシアによるウクライナ侵攻のせいにするのは違う、嘘だ」辛坊治郎が指摘

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キャスターの辛坊治郎が1月24日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。物価の値上がりや電気料金の引き上げが続いていることについて、「全てをロシアによるウクライナ侵攻のせいにするのは違う、嘘だ」と指摘した。

家庭向け電気料金値上げを申請した東京電力ホールディングス(HD)=2023年1月23日、東京都千代田区 写真提供:時事通信社

東京電力ホールディングスは24日、国の許可が必要な家庭向けの規制料金について平均29.31%の引き上げを経済産業省に申請した。値上げ対象の契約は約1000万件で、6月の適用を目指す。ロシアのウクライナ侵攻や円安の影響で燃料価格が高騰し、収益が悪化しているため。値上げ申請は東日本大震災後の2012年以来11年ぶり。

辛坊)このニュースには気をつけなければならない点があります。なぜなら、原油価格の推移を見ると、確かに昨年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻後に原油価格は一気に上がりましたが、既に昨年8、9月の段階で侵攻以前に戻っているからです。現状では、ロシアのウクライナ侵攻による資源価格の値上がりという主張は嘘ですよね。

今、世の中の物価変動や物価値上げはロシアのウクライナ侵攻による影響だといわれています。ロシアによるウクライナ侵攻のせいにすれば、皆が納得するので、一番分かりやすいからだと思います。しかし、何度も言いますが、原油価格をはじめとする世界の資源価格の大半は、ロシアのウクライナ侵攻以前に戻っています。いまだにそれを理由にするのは、おかしな話ですよ。私は非常に不快です。

日本の場合、むしろ円安の影響が大きいです。ただ、円安になった理由は、ここ10年ほどの政府、日銀による政策の結果です。デフレに歯止めをかけるためには物価を上げなければなりません。物価を上げるためには通貨の価値を下げなければなりません。ということで、通貨の価値を下げる作戦を政府、日銀がこの10年ほどずっとやってきた結果、通貨の価値が下がり、物価が急激に上がり始めているわけです。

政府、日銀は物価上昇率が2%くらいで安定したら、現在の政策をやめると言っていますが、直近の物価上昇率は4%になり過去40年間で最悪のインフレに突入しています。政府、日銀の人には、「スーパーマーケットの商品価格など目の前の数字を見てみろ」とい言いたいですね。

そうした状況の中で東電が値上げを申請しました。その原因がロシアのウクライナ侵攻だと主張されると、「それは違うぞ」と言いたくなりますね。ここへきて「電気料金を大きく引き上げる」と声高に言う理由は、停止中の原子力発電所を動かすことに説得力を与えるための戦略でしかありません。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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