キャスターの辛坊治郎が1月30日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。政府が新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げることを正式決定したことをめぐり、「あと約3カ月もこのままの状態だということ。果たして意味があるのか」と疑問を投げかけた。
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第101回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催し、会議のまとめを行う岸田総理 2023年1月27日 総理大臣官邸 ~首相官邸HPより https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202301/27corona.html
政府は27日、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げることを正式に決めた。
辛坊)現在の位置づけは「2類相当」ですが、今や異常な扱いだろうということで「5類」に引き下げることになりました。当然の対応ですね。例えばイギリスは昨年2月から、無症状の人にまで検査をしてコロナ患者のレッテルを貼るようなことはやめました。一方で、症状のある人に対しては、その症状に応じた治療を施すようになっています。つまり、約1年も前から普通の病気として扱うようになりました。他の多くの国も1年ほど前から、同様の扱いをしています。
これに対し、日本や韓国、中国などは遅れをとりました。それでも、中国は昨年12月から「ゼロコロナ」政策を大幅緩和し、韓国も来月頃から大きく方向転換します。しかし、日本はこうした方針転換をする際には、多方面のコンセンサスを得ることに時間がかかるんですね。
ところで、引き下げ時期がなぜ5月8日になったかというと、最大の理由は4月に統一地方選が予定されているからです。政府は当初、新年度が始まる4月1日も想定していましたが、地方政治のビッグイベントである統一地方選があるため、各自治体の負担増になることを避けたわけです。それにしても、あと約3カ月もこのままの状態だということです。果たして何の意味があるのか、つくづく疑問に思います。