梅毒は「5類」で新型コロナは「2類相当」 感染症はどう分けられているのか

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東京都医師会副会長で感染症担当、「角田外科消化器科医院」院長の角田徹氏が1月12日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。感染症の分類について解説した。

梅毒は「5類」で新型コロナは「2類相当」 感染症はどう分けられているのか

※画像はイメージです

感染症の1類~5類 ~どのように分けられているのか

新行市佳アナウンサー)今回は感染症について伺います。コロナ禍で「2類相当」という言葉も耳にするようになりましたが、感染症の分け方はどうなっているのでしょうか?

角田)感染症法という法律で分類が決まっています。ご存知のように1類~5類までありますけれども、感染症の強さや広がり、社会に対する影響によって分類されています。1類に分類される感染症はエボラ出血熱やラッサ熱など、とんでもなく強い病気です。

新行)1類は。

角田)2類にはいま、「2類相当」として新型コロナウイルスが入っていますけれども、結核なども2類に入っています。3類は、特定の職業などに従事することによって集団感染を起こすものが分けられています。

新行)特定の職業に従事することによって。

角田)4類には、人から人への感染はないけれども、動物を介して感染するものなどが入ります。5類はインフルエンザなどがありますけれども、広く社会に対して影響するようなものはここに入ってきます。このように病気の種類によって分かれています。

5類には全数報告するものと、決められた医療機関から報告するものがある ~梅毒は5類

新行)梅毒はどれに分類されるのですか?

角田)梅毒は5類に分類されます。

新行)5類なのですね。

角田)ただ、5類でも診断したら全数報告しなくてはいけないものと、インフルエンザなどのように患者さんが多いので、「定点(把握)」として、決まった医療機関から報告を上げるものがあります。梅毒は非常に影響力が強いので、診断したら医師はすべて1週間以内に報告しなくてはいけない病気です。

新行)同じ5類のなかでもグラデーションがあるのですね。

角田)そうですね。インフルエンザなどと梅毒では、同じ5類でも扱い方が違うということです。

新行)扱い方の違いは、どう判断して切り分けるのですか?

角田)法律で決まっています。「これは全数報告する」、「これは全数報告ではなく、定点で調査する」ということが決まっています。その辺りは(病気の)重さや広がりの度合いによって決まります。

梅毒は「5類」で新型コロナは「2類相当」 感染症はどう分けられているのか

角田徹氏、新行市佳アナウンサー

高齢者に多い「結核」に注意

新行)梅毒、コロナ、インフルエンザなど、いろいろありますけれども、感染者が特に注意しなくてはいけない感染症は何ですか?

角田)強いて挙げると、2類に分類されている結核でしょうか。結核と言うと古い病気だと思われがちですが、実は日本は少し前まで中蔓延国だったのです。

新行)中蔓延国。

角田)10万人当たり10人以上の感染者がいたということです。10万人当たり10人以下になると低蔓延国となります。それがやっと達成されたのは、つい数年前です。お年寄りを中心にまだまだ結核はあります。

新行)感染症の分類を見ると、「昔のものかな」と思ってしまうような感染症もありますけれど、いまも続いている、国によって残っているということですよね。

角田)そうですね。日本は衛生状態はいいのですが、高齢者が増えています。体力が落ちてくると免疫力も落ちてくるなかで、拡がってしまう感染症があります。ですから古い感染症は終わったのではなく、やはり注意しなくてはいけない再興感染症であると私たちは考えています。

新型コロナは「2類相当」から「5類」へ下げるべきなのか

新行)改めて感染症の分け方なのですが、新型コロナは2類相当であり、これを見直すという話も出てきています。状況によって分類が変わる可能性があるということですよね?

角田)現時点で、新型コロナが2類相当であることは法律で決まっています。新しい疾患だから、どういう病気かよくわからない、さらに影響力も強く死亡率も高そうだということで、2類相当になっています。

新行)新型コロナは。

角田)ただ、いまは皆さんワクチンを打ったり、薬もある程度は出てきて、重症化したり亡くなったりする方は少なくなってきています。まだインフルエンザよりは高いのですが、5類にはインフルエンザも入っていますから、インフルエンザと同じ5類に下げるべきではないかという議論が、いま盛んに行われているところです。

新行)例えば分類を変えて、そのなかで扱いをさらに細かく分けることもできるのですか?

角田)できます。感染症によって、性質や種類や拡がり方が違います。その感染症をしっかり社会に影響しないように抑え込むにはどうしたらいいかは、それぞれによって違いがあります。同じ5類でも「この疾患はこう扱いましょう」と、政治的判断を含めて決めていただければ有効だと思います。

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