ジャーナリストの有本香が2月21日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。バイデン大統領のウクライナ訪問について解説した。
バイデン大統領がウクライナを電撃訪問
飯田)アメリカのバイデン大統領がウクライナを電撃訪問しました。昨日(2月20日)の夕方に速報が入って驚きました。
有本)侵攻から約1年で、相当大きな攻撃があるのではないかと言われていたタイミングです。そういう意味では、政治的アピールも大きいですよね。
飯田)ウクライナのゼレンスキー大統領がアメリカに訪れて会談したことはありましたが、バイデンさん自身はポーランドまでは行っても……。
有本)ウクライナまで入ることはありませんでした。
岸田総理のウクライナ訪問について、なぜ情報が事前に漏れたのか
有本)一方、日本では岸田総理が行くか行かないかという情報が漏れてしまった。あんなお粗末な話はないですよね。電撃的にしか行けないわけですから、ウクライナのことを考えても、どうしてあんな状態になってしまったのかと思います。
飯田)今回のバイデン大統領の訪問も、ギリギリまで保秘が徹底されていたということです。
有本)それが当たり前ですよね。
飯田)普通は。
以前、イラクに日本の要人が行くというプランの情報が漏れたことがあった ~直前で本人の腰が引けてしまった
有本)岸田総理の件が何だったのか、まだ掴みかねているのです。これは私だけではありません。本当に行く意志が強かったのかどうかということです。
飯田)先日、NHKが検証記事的なものを出していましたけれど。
有本)あれも事実でないことが含まれているという話を聞きます。以前、イラクに日本の要人が行くというプランがあったのです。それを実際にお膳立てしていた人に話を聞いたことがありますが、実は「直前でご本人の腰が引けてしまった」と言うのです。
飯田)当時、イラクはイラク戦争のあとで、治安が非常に悪化している時代でした。
有本)でも、かなり綿密に準備していたのですよ。しかし、予定の2週間ほど前になって、急に本人の腰が引けてしまったのです。そのときの話を聞くと、今回と比べた場合、今回は総理ではないですか。
岸田総理の訪問情報が漏れたのは誰かが観測気球的に出してしまったのか
有本)そこまで準備を始めていたようには見えないところがあります。だから、こんなもの観測気球を上げるようなものではないけれど、誰かが観測気球的に出してしまったのかなと。
飯田)世論の反応を見るために。
有本)そうだとすると、あまりにも政治的センスのない行動だったと思います。
日本に大きな教訓が残った「バイデン大統領の電撃訪問」 ~岸田総理が訪問するのであれば2月24日しかない
飯田)情報管理1つをとっても、日銀の正副総裁人事が以前から漏れてしまった。官房長官を中心に閣僚たちを聴取し、閣僚は誰も漏らしていなかったという話がありましたけれど。
有本)その辺りは今回のバイデン大統領の訪問とは別ですが、日本には大きな教訓が残りましたね。これから行かれるのであれば、タイミングとしては、2月24日に行く以外ないのではないでしょうか。
飯田)日本の場合は総理と言えども、国会に縛られる。安倍さんの回顧録にも書いてありましたけれど、金曜の夜に出発して0泊2日で帰ってくるという。
有本)それしかないです。
飯田)それ以外であれば、祝日を利用するしかない。そうすると、2月23日が祝日です。
有本)しかも24日は、まさに侵攻が始まった日ですからね。
飯田)いまのところは先進7ヵ国(G7)の首脳会議を24日にオンラインで行うという話が出ています。そこにゼレンスキーさんも加わると。
日本は「行くことありき」で考える必要はなかった ~しかし、あのような情報が出てしまった
飯田)日本はG7議長国であることを考えると、行く、行かないということもそうですけれど、「日本に何ができるのか」をウクライナ側は見ていますよね。
有本)G7の首脳で現地入りしていないのは日本だけという話ですが、日本は地理的に遠い場所にあるので、それはいいと思うのです。
飯田)日本だけが遠い。
有本)そういう意味でも、「行くことありき」で考える必要は本来なかったと思います。ただ、あのような情報が出てしまったので、「どうなのかな」というところですよね。
飯田)逆に「どうするのだ」というところが注目されますからね。
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