総務相「行政文書」認める 「大臣が言ってもいないことが記録されているなら、大問題」放送法解釈巡る記載を巡り、辛坊治郎が指摘

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キャスターの辛坊治郎が3月7日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。放送法の「政治的公平」の解釈に関する文書について、松本剛明総務相が7日の会見で、総務省が作成した「行政文書」であると認めたことを巡り、「大臣が言ってもいないことが書かれているなら、大問題だ」と指摘した。

総務相「行政文書」認める 「大臣が言ってもいないことが記録されているなら、大問題」放送法解釈巡る記載を巡り、辛坊治郎が指摘

参院予算委で答弁のため挙手する高市早苗経済安保相=2023年3月6日午前、参院第1委員会室 写真提供:産経新聞社

松本剛明総務相は7日の会見で、放送法の「政治的公平」の解釈に関する文書について、総務省が作成した「行政文書」であると認めた。ただ、「一部は関係者の認識が異なる部分があるなど、正確性を確認できないものがある」と述べ、精査を続ける考えも示した。

辛坊)この内部文書が本物か偽物かは、誰かが確認しない限り、永遠に水かけ論で終わります。当時の総務相だった高市早苗経済安全保障担当相は、自身の言動に関する記述に関して「捏造だ」と否定したうえで、文書が捏造でなかった場合、閣僚や議員を辞職する考えを示していましたので、いささか高をくくっていたのではないかと思います。ところが、松本剛明総務相が本物だと認めてしまいました。

ですから、ここから先の高市さんの抗弁は、「文章は本物。だけど、中身に関して私はそんなことは言っていない」とならざるを得なくなります。そうなると、大問題ですよ。本物の行政文書に大臣(高市総務相=当時)が言ってもいないことが記録され、それを省庁の皆で共有していたわけですからね。

私は、この80ページ近くにわたる文書を全て読みました。その印象は、「似たようなやり取りは行われていたんだろなあ」という感じでした。ただ、この文書には、当時の首相の側近や政治家と総務省の役人の間で行われた、個別の放送番組について「けしからん」「不快だ」といったやり取りが、何十ページにもわたって記録されています。最高学府出身のものすごく優秀な総務省の役人が、こんなどうでもいいことに時間を取られているなんて、日本はどんどん駄目になりますよ。

私が「撤廃しろ」と主張している放送法第4条の原型となったアメリカでの放送法は、既に何十年も前になくなっています。日本でもなくなっていたら、議論にもならないはずです。それなのに、政治家らから指摘された話を役人が克明に記録し、さらに「ああでもない」「こうでもない」と文書を作るなんて、本当に時間と資源の無駄遣いです。この問題のおかしなところは、これに尽きると私はつくづく思います。

番組情報

辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!

月~木曜日 15時30分~17時30分 

番組HP

辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)

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