キャスターの辛坊治郎が3月6日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。放送法の政治的公平性をめぐり、安倍政権下の官邸側と総務省側がやり取りした記録とされる内部文書が波紋を広げていることをについて、「文書は本物。中身は捏造」と持論を展開した。
放送法の政治的公平性をめぐり、安倍政権下の官邸側と総務省側がやり取りした記録とされる内部文書が波紋を広げている。立憲民主党の小西洋之参院議員が総務省の関係者から入手し、公表したもので、安倍政権が総務省に対して圧力をかけたという内容になっている。
辛坊)この内部文書を入手し、公表した小西洋之参院議員は、実はもともと旧郵政省のキャリア官僚です。ですから、現在の総務省の中にかなりのパイプを持っていると思います。
この内部文書が今、政治的に大きな問題となっているのは、参院予算委員会で質問された高市早苗経済安全保障担当相が、自身の言動に関する記述に関して「捏造だ」と否定したうえで、捏造でなかった場合、閣僚や議員を辞職する考えも示したからです。ですから、文書が捏造でなく本物だった場合、高市さんは辞めなければいけませんが、逆に、捏造の文書をつかまされて追及しているなら、小西さんが辞めなければならなくなります。どちらに転んでも政治的には大きな問題であるため、注目されているわけです。
私の個人的な見解を申し上げます。文書そのものは本物だと思います。けれども、文書の中に出てくる高市さんの言動は、役人による捏造だと思います。
私はそもそも、放送法第4条の撤廃論者です。第4条の原型になったアメリカの放送法は何十年も前に撤廃されています。「日本はいつまでやっているんだ。だから、日本は発展しない」というのが私の持論です。私は、第4条の原型になったアメリカの放送法ができた経緯や撤廃された経緯を実際にアメリカ連邦通信委員会(FCC)まで乗り込んで、直接取材しています。放送法第4条の問題に関しては、私が日本で一番詳しいという自負があります。その私が言うのだから、間違いないです。
それにしても、役人も議院も本当につまらないことにエネルギーを費やしていると感じます。放送法第4条なんて、もういらないんです。放送局がものすごく特権的に情報を発信する場がなかった時代と今では全く事情が違います。インターネットでも似たような情報を発信できる時代に、放送局にだけ放送法第4条の縛りをかけておく必然性はありません。
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)