通称「リーゼント刑事」で知られる元徳島県警警部で犯罪評論家の秋山博康氏が5月16日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、日本の治安と犯罪について、辛坊と対談。東京・銀座の高級腕時計店で8日に起きた白昼の強盗事件をはじめ、各地で相次ぐ強盗事件について、「まだ次がある」と解説した。
5月8日、東京都中央区銀座の高級腕時計店で仮面姿の男3人組に多数の腕時計が奪われた強盗事件で、逃走中に東京都港区内の建物へ侵入した疑いで男4人が現行犯逮捕された。4人はいずれも横浜市在住の16歳から19歳で高校3年生やアルバイトだった。各地で相次ぐ一連の「闇バイト強盗」でも多くの若者が逮捕されているが、日本の治安と犯罪に今、どんな変化が起こっているのか―。
辛坊)刑事を務めていた秋山さんからすると、どのように感じていらっしゃいますか。
秋山)同様の犯罪グループが増えているので、まだ次があります。もともと、特殊詐欺が生まれた頃は、犯罪組織の上に関東のある有名な指定暴力団がいましたが、今は各暴力団の利権が絡んでいます。簡単にいうと、20~30人の犯罪グループを暴力団が500万円で買うんです。
辛坊)えっ? 暴力団が犯罪グループを売買するんですか。
秋山)そうなんです。暴力団には昔から、日雇い労働者らが集まる場所などに出向き人材斡旋をお金で請け負う手配師と密接な関係を持ってきました。それが現在は手口をSNS(交流サイト)に変え、闇バイトを募っているわけです。そして、闇バイトで集められた実行犯のほか、指示犯や売却犯などの役割を担う者たちもいます。また、売買される犯罪グループは当初、5つくらいでしたが、今では20か30くらいあります。
辛坊)そんなことになっているんですね。それでは一網打尽にして解決とはいきませんね。
秋山)しかしながら、全国の警察には優秀な暴力団担当刑事がたくさんいます。さまざまな情報を入手して捜査もしています。将来的には、全て解明する勢いで捜査していますよ。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)