特典ではなく、いまこそマイナンバーカードの「本当のメリット」を説明するべき

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ジャーナリストの鈴木哲夫が5月25日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。マイナンバーカード口座の誤登録について解説した。

特典ではなく、いまこそマイナンバーカードの「本当のメリット」を説明するべき

※画像はイメージです

マイナンバーカード口座の誤登録

岸田総理は5月24日の衆院予算委員会で、マイナンバーカードにひも付ける公金受取口座の誤登録が相次いでいることをめぐり、次のように述べた。

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岸田総理)信頼というものがあってこそのマイナンバーカードであると思います。国民がこの信頼に対して不安を感じるような案件が指摘されていることを重く受け止めなければなりません。再発防止をはじめ、信頼回復に向けて政府一丸となって対応すべき課題であると認識いたします。

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飯田)公金の受け取り口座に関しては、新型コロナ対策で給付金が出た際、1つひとつ口座を登録しなくてはいけないというところから問題になりました。ただ、登録が間違っていると報道されています。口座だけでなく、保険証とのひも付けなど、さまざまありますが。

鈴木)このカードに何をひも付けしているのか。1枚にすべてをひも付けして、という話ではないと思うのです。行政の合理化などを考えたら、やはりマイナンバーカードの必要性は、ある程度はあると思います。

飯田)合理性を考えれば。

マイナンバーカードに情報がひも付けされていることで子どもの家庭状況などがわかる場合も

鈴木)そもそも、河野太郎さんが最初のころにマイナンバーカードについて話したとき、彼なりに説明してくれた内容がいまでも印象に残っています。

飯田)河野さんが。

鈴木)例えば、学校で子どもが身体検査をして、体重が大きく減っていたとします。「あれ? おかしいな」というとき、マイナンバーカードにさまざまな情報がひも付けされていれば、親の収入や、両親が離婚しているかどうかなどがわかります。

飯田)体重が減少している理由がわかる。

鈴木)親の収入が大きく減っている場合、家できちんとご飯を食べられていないかも知れない。また、母子家庭であれば、児童相談員が状態を確認することなどもできるのです。

飯田)情報がひも付けされていることで。

鈴木)ひも付けというよりも政策的に、総合的にスピーディーに動けるのも「マイナンバーカードのよさなのですよ」と河野さんが言ったときに、私はある意味「ストン」と納得できたのです。

飯田)なるほど。

鈴木)マイナンバーカードは政策的に充実させるためにはアリなのだろうなと思いました。それで当時、河野さんに「そういう説明をたくさんしたらいいのではないですか?」と言いました。

マイナンバーカードの登録を増やすためだけの方向にいってしまっている ~情報がひも付くことでの本当のメリットなどの説明が足りない

鈴木)しかし現在は、最大2万円分のポイントを付けるなど、マイナンバーカードの登録を増やすためだけの方向へ進んでいるような気がします。もう少ししっかりと説明を行い、「何をひも付けるか」が大事なのだと思います。

飯田)登録を増やすことではなく。

鈴木)個人情報ですから、慎重に取り扱う必要があります。「ここはさすがにひも付けしないでくれ」という情報もある。そういう全体像、メリットなどの説明が足りていないと思います。

飯田)そうですね。

鈴木)いいところもあるはずなのです。しかし、いま言われているのは登録すればポイントが付くことや、給付金があるときには口座とひも付けることによって、すぐに手に入るというような内容ですよね。

児童の体重のデータなど、行政機関がそれぞれに持っているものに横串を刺す役割もある ~そこで見えてくるものがある

飯田)確定申告が楽になるとか。児童の体重データの話や、年収のデータなど、個別データは行政機関がそれぞれ持っているけれど、そこに横串を通すことで見えてくるものがありますよね。

鈴木)その通りです。

飯田)もしそこで警告が出たら、行政側も待っているだけではなく、「こんな支援もありますよ」と提案できるかも知れない。いままでは行政も待ちの姿勢でいて、「手を挙げた人には渡します」という感じでした。

鈴木)申請したり、面倒な手続きをしたりして。

飯田)そういった手続きが必要でしたが、それだと漏れてしまう人がたくさん出てしまいます。

鈴木)そういった面でメリットがあるのです。一方で、個人情報をどう扱うのかという重要な問題があります。

飯田)個人情報をどうするか。

鈴木)あとは、やはり保険証のことです。そもそも国民皆保険はコロナで崩れているではないですか。きちんと反省していないと思いますが、あの反省はどこへいったのかということです。

これまでのトラブルをオープンにして二重三重のチェックが必要

鈴木)何件か出ていますが、やはり情報を間違えてしまうことはよくありません。薬が違う、治療法が違うというようなことになったら、命の問題に関わります。「保険証と結び付ける」ためには二重三重のチェックが必要です。「このまま進めます」というよりは、トラブルをきちんとオープンにして、二重三重のチェックが必要だと思います。

飯田)「間違っているはずがない」ではなく、きちんと謝って間違いを正してくれないといけませんね。

鈴木)怖いのは「人的ミス」で片付けられることです。「人的ミスだから仕方がない」はやめていただきたい。説明することと、時間をかけることが私は必要だと思います。

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