キャスターの辛坊治郎が5月30日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎　ズーム　そこまで言うか！」に出演。NHKがインターネット配信できる番組の範囲を定めた実施基準に抵触する恐れがある予算を令和5年度予算に盛り込んでいたことが問題視されていることを巡り、「枝葉末節の議論。それ以前に放送法が時代に合わない」と解説した。

NHK放送センター

NHKがインターネット配信できる番組の範囲を定めた実施基準に反し、BS番組も加えようと約9億円を2023年度予算に盛り込んでいたことが関係者への取材で分かった。NHKは、この予算の用途を是正した。

辛坊）このNHK予算はそもそも間違ってはいますが、私はそんなに大きな問題だとは思いません。というのも、それ以前に現在の放送法そのものが世の中の変化に合わなくなってきていると考えるからです。それに比べれば、今回の予算問題は枝葉末節の議論ではないかという気がします。

放送法ができた時代には、動画を配信する手段は電波しかありませんでした。つまり、「放送事業者は電波を特権的に割り当てられているのだから、法律にきちんと従ってください」というのが、放送法の設立趣旨でもあるわけです。

ところが、今やインターネットなどの普及によって、誰もが放送局のような情報の発信源になることができ、地上波などに比べてはるかにきめ細かな動画も自由に操れるような時代です。にもかかわらず、電波を与えられている放送事業者だけに特別な義務を負わせるというのは、いささか時代遅れなのではないでしょうか。