受験生を応援するため全国各地を飛び回る『おうえんしナイト』。
前回に引き続き、埼玉県川越市にある東邦音楽大学から、今回は音楽が「好き」という気持ちを大切にする東邦音楽大学の学生とランパンプスの座談会の様子をお届けします！

――本日は東邦音楽大学の在校生と一緒に座談会という形でインタビューをさせていただきます。座談会に参加していただくのは、管弦打楽器専攻・トランペット、須長仁季太（すながにきた）さんと、管弦打楽器専攻・サクソフォン、福井里奈（ふくいりな）さんです。お二方とも四年生の学生さんです。

左：福井里奈さん／右：須長仁季太さん

小林：はじめまして。吉本興業のランパンプスと申します。お願いいたします。

須長：トランペットの須長です。お願いします。

福井：福井と申します。サックスをやっています。よろしくお願いします。

小林：さっそくなんですが、まずは東邦音楽大学を志望した理由をお聞かせください。

須長：僕は演奏家を目指して、どこの音楽大学に行こうかと考え始めた高校生の時に、音楽の先生に相談したんです。その先生がこの大学の先生だったので、オープンキャンパスに行って改めてお話を聞いて「すごくいいな」と思って決めましたね。

小林：いつから音楽をやってるの？

須長：トランペットを始めたのは小学三年生ですね。ちゃんと自分で「続けよう」と思ったのは高校三年生のころです。

寺内：えー！　どうやって小学校でトランペットと出会うの？　両親がやられてたとか？

須長：いえ、家族で音楽やってるのは僕だけですね。小学校に吹奏楽があったんですよ。それで自分で興味を持って。

小林：野良のペッターだ（笑）。

寺内：トランペットってお家で練習できるんですか？

須長：今は家に防音室がありますけど、できるまでは学校で練習してましたね。

寺内：なんか、かっこいいなあ。

小林：福井さんはどうして志望されたんでしょうか？

福井：私も中学・高校とサックスをやっていて、その時代に出会った先生が東邦音楽大学にいらっしゃったので「この大学に行きたい」と思いました。

寺内：いずれはやっぱり楽器関連の仕事に就いたり、演奏家になったりしたいんですか？

福井：そうですね。

寺内：卒業後はどういった活動になるんですか？　音楽の組織に入ったりするんですか？

須長：入る人もいますし、フリーランスやっている人もいますね。

小林：……あのさ、口説くときって吹くの（笑）？

須長：いや、えっと、吹いてたら勝手に相手が口説かれてますね（笑）。

寺内：そっちか！！

須長：――いや、冗談です！　今のNGです（笑）！

小林：おいおいおい！　色んなチューニング合わせておけよ（笑）！　東邦音楽大学に入学するにあたって、どういった試験があるのかを教えてください。

須長：小論文もあるんですけど、基本的には楽典、音楽理論の筆記試験だったり、あとソルフェージュっていう試験があります。もちろん自分の専攻の楽器の実技もありました。

福井：私も同じ形式の受験でした。ただ、レッスン形式の受験があって、実際に先生がいらっしゃって、やり取りをしながら～という形でした。

小林：受験勉強って実際どういう勉強するんですか？　数学理科社会とあるんですか？

須長：それはなかったですけど、音楽の基礎知識……簡単に言うと、フォルテとかピアノとかを勉強してましたね。

寺内：僕らにとって楽譜は全部一緒に見えるけど、勉強しないと読み解けない楽譜とかもあるってことですか？

須長：楽語を知ってないと分からないのもありますね。

寺内：さきほどレッスン形式の試験があるっておっしゃってましたけど、実技は一発試験とかではないんですか？

福井：総合型選抜っていう入試があって、その場合だと、レッスン形式の試験になります。

須長：僕もレッスンは受けたんですけど、試験としては試験官がいて順番に部屋に入って「お願いします」って形で受けましたね。

小林：人によって違うんだね。なんか新鮮！

寺内：僕も保育士試験を受けたことあって、その時の実技の課題が「お歌」で、試験官の前で、ギターを演奏しながら「おばけなんてないさ」を歌うっていう試験だったの。でも、どうしてもギターの「F」ができないから「F」が出ないコードまで下げて『お化けなんてないさ（低音）』って自分の出ない声で歌ってたっていうのはありますけど……お二人もそういうことをやってるんだね。

小林：やってるかー！　なんだ今の。ふわっとエピソードトーク挟んできてさ。何回も聞いたことあるよ。

小林：受験勉強で辛かったことってありますか？

福井：私は高校が音楽科だったので、楽典とかソルフェージュとかは授業でやって、受験対策も学校でやってくださってたんですけど、やっぱり実技の面で「大学に入ったらどうしよう？」とか メンタル的なことの不安がありました。技術についてのプレッシャーは強かったですね。

寺内：普通の大学と迷ったりしなかった？

福井：しなかったです。

須長：僕も高校が音楽系だったんですけど、僕が大変だったのは部活との両立でしたね。

寺内：バスケ部だっけ？

須長：吹奏楽ですよ（笑）。

小林：変な二刀流すぎるだろ。どーすんだよ、指怪我したら！

須長：結構強いところだったので、忙しかったんですよ。だから部活とは別に自分の受験勉強と練習をするのが大変で。

寺内：そういえばさ、カラオケとか行くの？

福井：楽器の練習に行く程度ですね。

小林：音大の人ってJポップとか聞かないイメージがある！

須長：確かに僕はあまり聞かないですね。でも人によります（笑）。

寺内：ロックだけじゃなくて「君はＰＯＰなんて聴かない」だ（笑）。じゃあ、普段は何をお聴きになるんですか？

福井：クラシックも聞きますけど、私はサックスなので、やっぱりジャズとかですね。そんなに難しい音楽は聴かないけど、色んなジャンルの音楽を聴きます。

小林：YOASOBIとか聴かないんだ？

福井：流れてたら聴きますけど。

小林：そりゃみんな流れてたら聞くでしょ（笑）。自ら聴きに行くかどうかだよ！

福井：（笑）。

寺内：必修でウィーン研修があるって聞いたんですど、もう行かれたんですか？

須長：僕たちはコロナの影響でこれからなんですよ。

寺内：これから行くんだ！　例年は何年生で行くんですか？

須長：三年生ですね。

寺内：じゃあ1年遅れだ。どのぐらいの期間なんですか？

須長：2週間くらいです。

小林：楽しみ？

福井：楽しみです！

小林：ウィーンってメシ美味いの？

須長：シュニッツェルっていう料理がオーストリアでは有名ですね。

小林：なにそれ？

福井：お肉に衣がついていて……。

小林：薄いとんかつみたいなこと？

福井：でも、食べたことないです（笑）。

寺内：そうだよね。まだ食べたことないもんね（笑）。

小林：苦手な味だったら、マック行っちゃえばいいよ（笑）。

寺内：もしよかったら、ちょっと演奏してもらえますか？

須長：え？　準備してなかった（笑）。まあ、でも軽くなら大丈夫です。

寺内：ありがとう！　でも、本当にごめんなさい。これ文字しかないウェブ記事なのに（笑）。

須長：本当に何も準備してなかったので逆に助かります（笑）。少し準備運動させてくださいね。

小林：準備してる姿がもうかっこいい！

寺内：日によって楽器のコンディションが違ったりするの？

須長：いえ、楽器は変わらないんですが、自分のコンディションが変わりますね。唇の状態とか、あと雨や気圧によって変わる人もいます。

寺内：あれ？　パンフレットの一ページ開けたところに須長くん写ってるじゃん！　かっけー！

須長：いや、似たような人かも（笑）。

寺内：恋人を見るようにトランペットを見てる！

須長：音大生にとっては楽器はパートナーなので（笑）。

小林：いやいや、どうせ本当のパートナーがいるでしょ！　それでは須長くんからお願いします！

小林：はあ、かっこいいなあ！

寺内：人生で初めて周りの空気になって吸われたいと思った！

小林：何言ってんの（笑）。

須長：2023年の吸われたい芸人ですね（笑）。

小林：君も何言ってんの？　吸われたい芸人はもう下ネタじゃん（笑）。

須長：いやいや、そんな意味で言ったんじゃないです。すみません（笑）。

寺内：やっぱトランペットを吹かない日ってないんですか？

須長：基本的にはないですね。

小林：それでは福井さんもお願いします。

寺内：すげえ！　ありがとうございます！　近くで聞くとこんなカポカポ聞こえるんですね。指で押さえる音が聞こえるなんて知らなかった！

小林：やだ！　そんなとこ聞かないで音色を聴いて（笑）！

寺内：いや、これだけ近くでサックスを聴くのが初めてだから仰け反るくらい圧倒された音色もそうだけど、カポカポが新鮮だったのよ。

小林：でも確かに、僕らは体育館とかから漏れて聞こえる音を聴くくらいしかないもんね。

小林：お二人の将来の夢や、展望お伺いしてもいいですか？

須長：僕はトランペット奏者です。オーケストラ奏者になりたい。自分の技術を磨いて練習して、オーケストラに入って輝きたいです。

福井：私は音楽で食べていける仕事をしたいと思っていて、まだ学生なので、いろいろ学びつつ、特定はせず、いろんなことに挑戦して行きたいなと思ってます。

寺内：ウィーンに行って、またちょっと価値観も変わるかもしれないしね。

小林：現地でかっこいい人と出会って、ウィーンにずっといますとかもあり得るよね！

福井：ふふふ（笑）。

小林：なんだ？　人の顔がそんなに面白いか（笑）？

小林：最後に、頑張っている受験生に向けてメッセージをお願いします。

須長：僕自身は「音大」という枠の中かもしれないですけど、自分が興味のあることに対しては、どんなことでも挑戦したほうがいいと思います。 自分で「これをやらなければいけない」とか「何かをしないと」って思っちゃうと、だんだん嫌になってきちゃうので、自分で楽しくできるように、いろんなことに興味を持ってやっていけるといいのかなと。

寺内：なんか何もかもがかっこいいね。やっぱり空気になって吸われたい（笑）。

小林：福井さんもお願いします。

福井：夢とか目標があってもなくても、今過ごしている時間をすごく大切に一瞬一瞬過ごしていけば、いつか良い方と出会えたり、自分にとっても、誰かにとっても、プラスになることがあると思うので、その時その時一瞬一瞬を音楽だったりとか、勉強だったりとか、自分なりに一生懸命頑張っていけばいいじゃないか、と思います。

寺内：すごいね！　なんか修道女みたい。

小林：まだ22歳でしょ？　もしかして著書とかあります（笑）？

福井：ないです（笑）。

須長：福井さんの言葉が良すぎて僕の言葉が薄くなっちゃった……。

寺内：いやいや（笑）！　そんなことないよ！　すごくよかったって（笑）。

小林：それではお二人とも今日は本当にありがとうございました！

――それでは東邦音楽大学の感想をお願いいたします。

小林：音大について何も知らなかったので、いろいろ衝撃がありましたね。めちゃめちゃ厳しくて「私、絶対にバイオリニストになるんだから！」みたいな人たちしかいないのかなと思ってたんですけど「音楽を通して教養も身につけて」みたいな、そういう大学なんだと知って、一般の大学とも共通するところがあるんだなってのは発見でした。

寺内：あと学生さんたちもさ、やっぱり「音楽をやってる」ってシンプルにかっこいいですよね。実際に演奏を聴かせてもらいましたけど、あれは絶対モテる（笑）。楽器を吹いているときに、みるみる顔が赤くなってくる感じから、楽器に人生を注いてでいるって感じて、すごい青春だなあって思いました。

小林：僕らが知らない世界のお話をたくさん聞けたので、楽しかったなー。

寺内：やっぱり、夢とか目標があってもなくても、今過ごしてる時間をすごい大切に一瞬一瞬過ごしていけば、いつか良い方と出会えたり、自分にとっても、誰かにとっても、プラスになることがあると思いました！

小林：それはさっき聞いた福井さんの名言だから！

さて、次回の『おうえんしナイト』は「寺内さん結婚記念特別編」として、他では聞けない寺内さんの結婚秘話を聞くために、小林さんがチャレンジ企画に挑戦します！

<東邦音楽大学　川越キャンパス>
住所：〒350-0015　埼玉県川越市今泉84
HP：https://www.toho-music.ac.jp

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