キャスターの辛坊治郎が6月26日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。1912年に大西洋に沈没したイギリスの豪華客船タイタニック号の残骸を見るツアー中に潜水艇「タイタン」が水圧でつぶされたとみられることを巡り、「インターネット上にはデマが飛び交っている。恐ろしいことだ」と指摘した。
タイタニック号の残骸を見るツアー中に損壊した潜水艇「タイタン」について、専門家は23日までに、「定員を増やすために球形ではなく横長の円筒型にしたため、水圧に対する強度が低下し、事故につながった恐れがある」と指摘した。
辛坊)潜水艇は水圧に耐え切れず、クラッシュしてしまったという説が今のところ有力です。潜水艇が消息を絶った直後、アメリカ海軍が現場周辺の海域で爆発音のような音を探知していたといいます。捜索中に何度か探知された打撃音のような音は、結果的に潜水艇とは無関係だったとみられています。
ところで、このニュースに関しては、インターネット上でデマが飛び交っています。例えば、潜水艇を設計した際に、長さの単位をフィートとメートルで間違えたという話です。そんなことはあり得ません。ネット上では、こうしたデマがあっという間に広がります。恐ろしいことです。
また、日本の海洋研究開発機構の有人潜水調査船「しんかい6500」は世界で最も優れていて、「しんかい6500」であれば無事だったという指摘もネット上に流れています。確かに「しんかい6500」であれば水深6500メートルまで潜れますから、無事だったとは思います。しかし、世界で最も優れているという指摘は語弊があります。水深1万メートル前後まで潜った潜水艇は既に存在しています。
それにしても、「タイタン」に十分な強度がなかったのは事実なのでしょう。「タイタン」は過去にタイタニック号の残骸がある水深約4000メートル近くまで何度も潜っていますから、今回はおそらく金属疲労などによってクラッシュしてしまったのでしょう。クラッシュする直前には異音がしたのではないかと思われます。乗員5人は怖かったでしょう。残念な結果になってしまいました。
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番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)