ジャーナリストの須田慎一郎が9月22日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。岸田政権の新たな経済対策について解説した。
岸田総理、9月26日にも新たな経済対策を指示
飯田)岸田総理が9月26日にも新たな経済対策を指示するようです。各国が混沌とした状況のなかで、日本は日本で外需よりも内需を何とかする必要がありますか?
岸田政権で唯一評価できるのは好調な株価
須田)先の集計では、国民の金融資産が史上最高額に達しました。その背景にあるのは株高なのです。株価が上昇している。
飯田)株高。
須田)考えてみると、岸田政権で唯一評価できるところは、好調な株価ではないでしょうか。しかし、これは岸田さんの功績ではなく、これまでの政権が頑張ってきた結果論だと思います。
飯田)これまでの政権が頑張った結果。
須田)そこに依存せざるを得ないのかも知れません。その辺りを意識しているせいか、例の新しい資本主義……いわゆる投資というところで、その戦略を練った村井英樹氏を官房副長官に招き入れたということは、これに勝負をかけざるを得ないのではないでしょうか。
投資を呼び込んで株価を上げ、新しい資本主義を前進させていくのが1つの活路
須田)今回、アメリカでも好調な株価を背景に、日本への投資を呼びかけたではないですか。世界水準から見ると日本株は割安なのです。
飯田)世界水準からすると。
須田)投資を呼び込み、さらに株価を上げて新しい資本主義を前進させていくことが、1つの活路なのかなと。その一方で、財政出動はあまり行わないですから。
投資を呼び込むことで二極化が進む ~「日本全体の景気を回復させるためにはどうすればいいか」という抜本的なところには手がつけられていない
飯田)「新しい資本主義」と言っているのに、海外からファンドマネージャーを連れてくるなど、「それが対策ですか?」という感じですが。
須田)大多数の中間層以下の人たちからすると、まったく無縁の世界です。それを進めると二極化が進展するのではないかと思います。むしろ「勝ち組」、「負け組」が鮮明になってしまうのではないでしょうか。
飯田)格差を広げてしまったら、新しい資本主義もないと思うのですが。
須田)沈んでいく層をいかに浮上させるのか、中小零細企業対策をどうするのか、日本の景気全体を回復させるためにはどうしたらいいのか。そういう抜本的なところに手がつけられていないのです。
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