キャスターの辛坊治郎が9月26日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。配偶者に扶養されるパート従業員らが社会保険料の負担を避けるために働く時間を抑える「年収の壁」を巡り、岸田文雄首相が25日、明らかにした対策について、「物価高に合わせて、ボーダーラインとなる金額を変えていくべきだ」と苦言を呈した。
岸田文雄首相は25日、配偶者に扶養されるパート従業員らが社会保険料の負担を避けるために働く時間を抑える「年収の壁」を巡り、対策を表明した。従業員の手取りが減らないよう保険料を肩代わりする企業に、1人最大50万円を補助するのが柱で、10月から導入する。
辛坊)小手先の対策であり、「ちょっと待てよ」という感じです。「106万円の壁」「130万円の壁」などと言われていますが、物価が上がり続けていますから、ボーダーラインとなる金額は数年前とは価値が変わっています。つまり、壁となる金額は、物価が上昇して通貨「円」の価値が落ちた分だけは変えていくべきです。そうでなければ、私たちの生活はどんどん厳しくなるばかりです。
今の物価高は、政府と日銀が意図的につくり出しているものです。政策的につくり出している物価高であるわけですから、円の下落に合わせた程度はボーダーラインとなる金額は改訂していかないと、社会が歪んでしまいます。
年収の壁については、もっと大きな観点から制度の良し悪しを議論すべきですが、少なくても物価高に合わせてボーダーラインとなる金額を変えていくべきだという話は全く出てきません。「この国は何をやっているんだ」という気がします。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)