「自動運転機能搭載自動車」の普及が地方の「高齢者の足」を確保する
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ジャーナリストの須田慎一郎が10月2日、ニッポン放送「新行市佳のOK! Cozy up!」に出演。10月1日に施行された「改正地域公共交通活性化再生法」について解説した。
「改正地域公共交通活性化再生法」が施行
新行)きょう(10月2日)の産経新聞の気になるニュースですが、
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『鉄道 生活の足岐路』
~『産経新聞』2023年10月2日記事 より
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新行)……という1面になっています。
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『利用者減に苦しむ地方の公共交通を持続可能なものにするための「改正地域公共交通活性化再生法」が1日に施行され、鉄道事業者や自治体の要請を受けて国が設置し、ローカル線の存廃を議論する「再構築協議会」制度の運用が始まった』
~『産経新聞』2023年10月1日配信記事 より
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『地方鉄道の存廃議論を巡っては、事業者側が協議を申し入れても、路線廃止や負担増を警戒する自治体側が応じなかったり、協議入りした場合でも議論が前に進まなかったりするケースがある。
改正法では、事業者か自治体いずれかの要請があった場合、国が「再構築協議会」を設置し、仲介役となって議論を円滑に進める』
~『産経新聞』2023年10月1日配信記事 より
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新行)このニュースをどう思われますか?
須田)3週間ほど前、北海道のオホーツク海に面する漁業の街・紋別市へ取材に行ってきました。そのとき、別件ではありましたが、鉄道の廃線についてお話を伺うことができました。もともと鉄道があったけれども、なくなってしまったというところで、かつて駅があった場所も見学しました。
「つながっていた鉄道がなくなった」ことに精神的なショックを受ける ~人手不足でタクシーや代行運転の運転手がいない
須田)お話をいろいろ伺うと、鉄道がなくなって利便性が低下したことよりも、「つながっていた鉄道がなくなった」ということに精神的なショックを受けている方が多いのかなと思いました。
新行)鉄道というのは地域にとって安心感がありますよね。
須田)バスにはない安心感があります。地方へ行くとタクシーも交通の足としては便利なものですが、その運転手がいない。あるいは代行運転手すらいないような状況のなかで、人手不足によって交通網が整備できないという悩みも抱えていました。
新行)実際、地方へ旅行に行ってタクシーをお願いすると「その時間は予約が一杯なんです」とか、居酒屋に行くと、飲み始めたときに「いまから代行を予約しないと間に合わないですよ」とお店の方に言われたことがありました。
自動運転機能付きの車が普及すれば、高齢者が運転免許を返納せずに済む
須田)地方は自家用車が中心ですが、地方になるほど高齢化が進んでいるので、安全性の点では免許の返納も含め、なかなか自家用車がワークしないという状況もあります。ただ、このような状況は、あと10年以内に解消されていくのではないでしょうか。
新行)10年以内に。
須田)自動運転機能付きの自動車がどんどん普及する状況があり、2年後の大阪万博では空飛ぶ自動車もお目見えすると言われています。そのようなものができれば、かなり変わってきます。そのため、規制緩和も含めて積極的に進めて欲しいですね。
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