日本経済新聞社中国総局長の桃井裕理氏が10月4日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、辛坊と対談。6日まで続いている中国の大型連休について、「国内の観光地はどこも人がすし詰め状態で、千代田線の通勤ラッシュ並み」とリポートした。
中国では9月29日から10月6日まで、日本の十五夜にあたる「中秋節」と、建国記念日にあたる「国慶節」に合わせた大型連休となっている。「ゼロコロナ」政策が今年1月に正式に終わり、帰省や旅行に出る人が多く、連休中に延べ20億5000万人の移動が見込まれている。一方、日本政府観光局が発表した訪日客数によると、今年8月の中国人訪日客はコロナ禍前の2019年と比べて36%の36万4000人だった。
桃井)中国国内の観光地は、どこも人であふれかえっています。中国の観光地の混雑ぶりは、日本の観光地の混雑ぶりとは規模が違います。人がすし詰め状態です。例えば万里の長城は、10月1日に撮影された写真を友人が送ってくれたのですが、長城の上にある通路の人込みが東京メトロ千代田線の通勤ラッシュ並みでした。
私も以前、連休の際にそれほど有名でもない観光地にある明時代の大きな商人家屋へ行ったのですが、広い屋内がまさに千代田線の通勤ラッシュ状態で、他人の汗か自分の汗か分からないような感じでした。そんな状態が数時間も続き、本当につらかったです。それ以来、中国の連休に旅行には絶対に行かないと心に誓いました。
辛坊)それが分かっていて、なぜ20億5000万人が移動するのですか。
桃井)そのタイミングでないと、家族で合わせて休みを取れないからです。日本でも旅行代金が高いのに大型連休に一斉に移動するのと同じです。ただ、北京で暮らしている私の知人は「混んでいるから(旅行には行かずに)北京にいる」という人もいます。
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[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)