経済アナリストのジョセフ・クラフトが10月12日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。10月10日に発生した全銀ネットのシステム障害について解説した。
全銀ネットのシステム障害、復旧対応が完了 ~中継コンピューターの不具合が原因か
全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は10月12日、三菱UFJ銀行など10金融機関で発生した送金障害の復旧作業が完了したと発表した。
飯田)手作業で振り込んだり、送金の指示を出して処理していたようです。
クラフト)これだけ長い間の障害は記憶にないですね。「中継コンピューターの整備に問題」と言われていますが、具体的な要因がわからないと、どうにもなりません。
近年、目立つ金融機関によるシステム障害
クラフト)近年、金融機関によるシステム障害が目立ちます。今回はサイバー攻撃ではないようなので、それはよかったのですが、このような長い障害は本来あってはいけないことです。ぜひ原因を究明し、再発防止に努めていただきたいと思います。
飯田)先日の3連休でシステムの更新を行おうとしたところ、どうやら不具合を起こしたらしいと言われています。
クラフト)システムを更新した際、パラレルチェックを怠っている場合があります。今回の件はよくわかりませんが、やはりシステムのアップグレードやシステムを変える際には障害が起こりがちなので、そういうところもチェックしていく必要がありますね。
バックアッププランはあったのだろうか
飯田)こうして不具合が出た場合、本来はそれまでの旧システムに戻す選択をするのですが、今回はそうではなかった。
クラフト)バックアッププランがあったのでしょうか。おっしゃる通り、不具合が起きたら必ずバックアップとして元に戻す、あるいは違うシステムを使うなどのバックアッププランがあるのですが、どうも今回はそれがなかったようで、長い障害が続いてしまったという感じですね。
飯田)3連休明けの10月10日が、取引が集中する「5・10日」だったことも問題に拍車をかけたと言われています。
クラフト)影響が出たのが一部の金融機関だけだったのも不思議です。影響があった家庭、企業も多いかと思いますが、原因究明を行い、徹底して再発防止に努めて欲しいと思います。
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