キャスターの辛坊治郎が10月30日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。中国の李克強前首相が27日、心臓発作のため68歳で死去したと伝えられたことを巡り、「すでに習近平国家主席の敵ではない」と“消された疑惑”に否定的な見解を示した。
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第6回日中韓ビジネス・サミットで挨拶する中国の李克強首相=2018年5月9日午後、東京都千代田区大手町の経団連会館 写真提供:産経新聞社
中国の経済をけん引してきた李克強前首相が27日、68歳の若さで亡くなった。香港メディアは、上海のホテルで水泳中に起きた心臓発作が原因だと伝えている。
辛坊)李克強前首相は、すでに習近平国家主席の敵ではありません。習氏が国家主席になる当時は、中国の序列でいうと習氏が6位、李氏は7位でしたから、ライバルだったといえます。ところが、李氏は長老のウケが悪く、習氏がトップに立ち、李氏はナンバー2となりました。
李氏はその後、慣例に従い10年務めて辞めました。そして、習氏がトップに居座り続けてきた今、習氏にとって李氏は敵ではありません。つまり、習氏が李氏を除去する必要はないということです。
ただ、こうしたニュースが伝わると、「68歳の若さで心臓発作! 消されたんじゃないの?」と想像する人もいるでしょう。ストーリーとしては面白いですからね。しかし、現実的に今の中国の国内情勢を見ると、わざわざ波風を立ててまで消すほどの必要性はないだろうというのが大方の見方です。