キャスターの辛坊治郎が11月2日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。政府の税収を巡り、「政府は増税できないから、インフレを起こして見かけ上の税収増を図っている」と解説した。

政府与党政策懇談会で発言する岸田文雄首相=2023年11月02日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社
三菱UFJ銀行は6日から、期間が5年以上の円定期預金の金利を引き上げると発表した。期間が10年の定期預金の場合、現在の0.002%から100倍の0.2%に上がる。
辛坊)物価の上昇率によりも賃金の上昇率が上回らないと、労働者の生活は豊かになりません。物価が3%上がっているのに、賃金が3%しか上がらなければ、意味がないからです。しかし、国の税収としては、見かけ上の数字だけは増えるわけです。これを「インフレ税」といいます。
政府は、増税すると国民にめちゃくちゃ怒られます。しかし、じわじわとインフレを起こすことによって、預貯金から税金をかすめ取る形をつくることができるわけです。預貯金の金利を楽しみにしている高齢者にとっては「ふざけるな!」という状況になります。
金利とは難しいものです。借金している人、預貯金がある人、稼ぎがある人 稼ぎがない人、それぞれの立場によって、懐具合が全く違ってきますからね。金利が上がってきている今、私たちはそうした状況に立たされているということです。