黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(11月14日放送)に振り付け師・タレントのラッキィ池田と振り付け師の彩木エリが出演。振り付けについて語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。11月13日(月)~11月17日(金)のゲストは振り付け師・タレントのラッキィ池田と振り付け師の彩木エリ。2日目は、乳幼児向け番組の振り付けについて---
黒木)ラッキィ池田さんはCMのお仕事もたくさんされていますが、アニメ『妖怪ウォッチ』の「ようかい体操第一」や、NHK・Eテレの乳幼児向け番組『いないいないばあっ!』のなかでのダンスも、エリさんとご一緒に振り付けのアイデアを出されています。子ども向けの振り付けのときは、どんな気持ちで行うのですか?
池田)『いないいないばあっ!』は0~2歳児向けの番組ですので、「地球に生まれてきてくれてありがとう! この星は面白いよ! 君たちの未来は全方向に広がっているのだよ!」という、楽しさを出しています。
黒木)楽しさ。
池田)「何をやってもいいよ」ということです。女の子が“ワンワン”というキャラクターと一緒に踊るのですが、0歳児なので振り付けなんて覚えないし、自由に遊ぶのですよ。でも、それでいいのです。そこで一生懸命遊んだ子どもは楽しかった記憶があるので、大人になって仕事をしても「仕事が楽しい」と思えるのではないでしょうか。
彩木)楽しいことを選択するようになるのかなと。
池田)生きていると、辛いこともあるではないですか。勉強も大変だし、会社に入ったらノルマがあるかも知れません。でも、それを違うエネルギーに変えて楽しくなってくれるといいですよね。
黒木)子どものときから体を動かし、楽しいことを経験して「辛い仕事でも楽しんでやる」という思いにつながっていけばいい、ということですよね?
池田)子どもって、全然違うところに興味を示すではないですか。ワンワンのコーナーではうしろにいろいろなセットがあるのですが、入った瞬間そのセットに興味を持つ子がいて……。
彩木)誰も踊らない。
池田)踊らず、セットの穴に入ったり出たりするのですよ。それが面白くて。大人になるといろいろなルールがありますが、エンタメのなかでは、そのルールを壊すことも大切ではないですか。黒木さんは演出もされますが、ルールを壊しますよね。
黒木)従来通りではない方が、「お客様が飽きないかな」と思ってしまうのですよ。
彩木)驚きとかね。
黒木)そうですね。
池田)「これをやったらまずいかな、でもやってしまおうかな」と、その発想を実行に移していくときは、それを信じるエネルギーが必要ですよね。そこはすごく大事なので、子ども番組では、0歳児に「それは大事だよ、君だけが感じたことは大事だよ」という気持ちでつくっています。
黒木)「地球に生まれてきてくれてありがとう」という気持ちは素敵ですね。
池田)そうですね。
彩木)子どもは難しい踊りでも体を動かしてくれます。全部踊れなくても、好きなところだけ真似してもらえたらいいなと思います。
ラッキィ池田(ラッキィいけだ)/振り付け師・タレント
■1959年・東京都墨田区出身。
■スネークマンショーのビデオに参加したことを機に、振り付け師としてのキャリアを始める。
■舞台やコンサートに振り付け師・ダンサーとして参加する一方、芝居やお笑いにも幅を広げる。
■1980年代より独創的な発想の振り付けが各界の注目を浴び、テレビ番組、CM、映画、舞台など数えきれない程の作品を手掛ける。
■自由で形にとらわれない発想のダンスで、子ども番組でも楽しくてキャッチーなダンスを数多く提供。近年はアニメ『妖怪ウォッチ』の『ようかい体操第一』『ゲラゲラポーのうた』が爆発的人気となり、NHK・Eテレ『いないいないばあっ!』『にほんごであそぼ』ではレギュラーで振り付けを担当した。
■現在は振り付け師としての仕事はもちろん、作詞、雑誌連載、吉本総合芸能学院(NSC)の講師など、多彩なシチュエーションで活躍。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳