中国問題グローバル研究所所長で筑波大名誉教授の遠藤誉氏が12月25日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。2024年1月に実施される台湾総統選に触れたうえで、「民主主義体制の下での選挙は情報戦にもろい」との辛坊の見方に対し、「日本の政界はむしろちっぽけな人物だらけだ」と指摘した。
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2023年は世界的な選挙イヤーとなる。3月のロシア大統領選、11月のアメリカ大統領選のほか、インドをはじめとする新興国などでも相次ぐが、年明け早々、その行方が大きく注目されるのが1月13日に実施される台湾総統選だ。与党・民進党の頼清徳候補と最大野党・国民党の侯友宜候補が激しい火花を散らし、この2大政党の打破を掲げる民衆党の柯文哲候補が追う展開となっている。今後の行方はどうなっていくのか―。
辛坊)台湾は民主主義体制です。私は、民主主義体制の下での選挙は他国が水面下で行う情報戦にもろいと見ています。他国が世論誘導を行えば、わりと容易に影響を行使できると感じます。特に中国は最近、水面下の情報戦によって世論誘導を相当しているのではないかと見ているのですが、いかがですか。
遠藤)もちろんです。中国だけでなく、アメリカも世論誘導をしています。
辛坊)そうだとすると、日本の選挙でも他国が動いているのでしょうか。
遠藤)日本の選挙はむしろ、候補者や政党の主義主張よりも自分が当選できるかどうか、また自分が票をどれだけ獲得できるかといったことにしか興味がないのではないでしょうか。日本の政界は、こうした非常にちっぽけな人物だらけです。情けないことに、国家をどのような方向に持っていこうというような理想では動いていませんよね。ですから、有権者が投票に行かないんです。