内閣官房参与の宮家邦彦と数量政策学者の高橋洋一が12月13日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。自民党の派閥パーティーをめぐる問題について解説した。
パーティー収入をめぐり、岸田派が過少記載を精査
飯田)自民党の派閥パーティーをめぐる問題で、岸田派からも収入の過少記載が出たと報道されました。
清和政策研究会(安倍派)会長になり、「不記載・虚偽記載をやめる」ように指示した安倍元総理
高橋)「安倍派(清和会)」の話ばかり出てきますが、安倍さんは会長になってから「これ(不記載・虚偽記載)をやめろ」と言った人です。だから、最後のときはなかった筈です。そもそも安倍派(の会長)になってから8ヵ月ぐらいでしょう?
飯田)安倍さんが会長を務めていた任期中、2022年にも1度パーティーを開いてはいます。
高橋)パーティーはやりましたが、「不記載はやめろと言った」という話を聞きました。
飯田)それがどこまで効いていたのか。その年にキックバックがあったかどうかもわかりませんが。
高橋)検証可能なのです。過去5年間を見て、最後の時期にほとんどなければ、(安倍元総理の)指示が効いていたということです。みんな「安倍派が」と言いますが、ほとんどは細田博之さんなど、その前の話ですよ。
飯田)「2022年がどうであったか」は、いまのところあまり報道や情報が出ていませんが、政治資金収支報告書を紐解けばわかる話ですからね。
高橋)安倍さんは「どうしてこんなことをやっているのか」と驚いて、「やめろ」と言ったという話はみんなから聞きました。
飯田)私も2022年の収支報告書を細かく見ているわけではないので、どういう記載になっているかはわかりませんが。
高橋)書くか書かないかだけですから。「書けよ」と言ったそうです。
役人には2種類ある
飯田)これで閣僚も代わる、副大臣も代わるとなると、政局のようなことが起きます。お二方はもともと外務省と大蔵省(現・財務省)、霞が関で働いていらっしゃいました。こうなった場合、下の人たちはどうするのですか?
宮家)高橋さんのご経験とは違うかも知れませんが、私は安倍晋太郎さんの秘書官でしたから。
飯田)外務大臣秘書官。
宮家)役人には2種類あると思います。1つは法令を執行する非政治的な人。もう1つは政治との接点があり、国会で法律や条約を通すため、政治に根回しをしなければいけない人です。だから、政治に関係ない部署にいる人は、粛々と仕事するのです。一方、接点がある人間は大変で、私も新聞を毎日読んでいましたよ。政治部の記者に「政局はどうなるのだ?」と話を聞いたり、いろいろなことに敏感になりましたね。
飯田)トップが変わると、そこの方針も変わるかも知れないから。
宮家)突然、「連立だ」などという方向になると大変ですよね。
飯田)高橋さんもいろいろなことがあったと思いますが、いかがですか?
高橋)何か起こると、事務に仕事は降ってこないのですよ。だから、それはそれで「楽になった」と前向きに捉えていましたね。
飯田)なるほど、事務方で粛々と進める方は。また、昨日(12月12日)の閣議後会見のなかで、鈴木財務大臣が「来年度予算案の編成作業に影響が出ないように取り組む」と考えを示しましたが、まさに大臣折衝のタイミングではないですか。影響はあるのでしょうか?
高橋)ありません。大臣折衝は分刻みで、全部できていますから。
宮家)シナリオはできている。
高橋)一言一句、間違って読んではいけないのです。
飯田)要するに完全原稿ですか?
宮家)それが役所同士のディールなのですよ。
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