貿易収支の赤字が半減 中国から買えなくなった分が日本に入り「いい流れ」と専門家が指摘

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双日総合研究所チーフエコノミストの吉崎達彦が1月25日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。2023年の貿易収支の赤字が半減した日本経済について解説した。

貿易収支の赤字が半減 中国から買えなくなった分が日本に入り「いい流れ」と専門家が指摘

※画像はイメージです

2023年貿易収支、赤字9兆2914億円と半減

飯田)昨日(1月24日)に財務省が発表しましたが、2023年の貿易収支は赤字9兆2914億円で、赤字幅は前年から半減しました。一方で輸出額は100兆円以上だそうです。

吉崎)「とうとう100兆円か」という感じですね。日本の貿易額はここ10年、70~80兆円ぐらいで安定していたのですが、コロナ禍の3年間で急に伸びました。私のように毎月見ている者からすると、「月の輸出が7兆円」と言われたら、驚いてしまうのです。それが昨日出た12月のデータでは9兆円ですから、「えー?」という感じですね。

12月の輸出額9兆円のうち2兆円がアメリカ ~中国向けは1.7兆円と差が出る

吉崎)9兆円のうち、2兆円がアメリカですよ。足元でもアメリカ向けはすごい伸びですよね。

飯田)アメリカ向けがトップに返り咲いたという話が出ています。

吉崎)アメリカ向けと中国向けの輸出はここ数年間、ほぼ一緒だったのです。この1年で少し差がついて、中国向けは12月だと1.7兆円くらいなので、「ずいぶん差が開いてきたな」と思います。好調のアメリカと、ちょっと調子の悪い中国が現れていますね。よく「中国の経済統計は信用できない」と言われますが、日本の輸出は嘘をつかないので。

飯田)こちらで計っているのですからね。

吉崎)これは間違いないので、中国経済のバロメーターを見ると、「日本の輸出額はかなり固い数字だな」と以前から思っていました。

日本の輸入は化石燃料の値段次第 ~1バレル=70ドルでギリギリ黒字

飯田)貿易赤字は半減しましたが、日本経済を全体的に見た場合、どうなのでしょうか?

吉崎)日本の輸入は結局、化石燃料の値段次第です。いま1バレル=70ドルギリギリのような感じですが、そうなると、ほぼ黒字になってくる。月次でギリギリ黒字という感じですね。

中国へ流れていた分、日本に流入

吉崎)何十兆円も化石燃料を買うというのは、エネルギーを取り出したあとはCO2にしかならないものをみんな買い続けているということで、情けない話ではあります。日本の貿易構造から言うと、ある程度仕方ないところもある。ただ、流れとしては、いまの日本はいいですね。中国から買えなくなった分を日本から買おうという感じになっているわけですし、投資もそうですよね。もう中国につくれなくなったから、「日本に頑張ってもらおう」というような感じなので……。

飯田)このチャンスを何とかしなければいけない。

吉崎)いいめぐり合わせですよね。

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