中国の「国防費7.2%増」はロシアがヒントか

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ジャーナリストの佐々木俊尚が3月6日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。3月5日に開幕した中国の全人代について解説した。

中国の習近平国家主席(中国・陝西省西安市)=2023年5月19日 EPA=時事 写真提供:時事通信

中国の習近平国家主席(中国・陝西省西安市)=2023年5月19日 EPA=時事 写真提供:時事通信

中国が軍拡継続、国防費34兆8000億円余

飯田)中国の全国人民代表大会(全人代)が3月5日に北京で開幕しました。経済成長率目標5%前後、あるいは国防費7.2%増などの数字が出ています。

佐々木)経済が悪くなっているからこそ、軍事費にお金を投じる。1つには、国内の混乱を抑えるために「我々の国は海外から攻められている」として外敵をつくる発想があるのと、もう1つは、ロシアから学んでいるのではないかと思います。ロシアは今回、ウクライナ侵攻で西側から経済制裁され、大変な目に遭った。でも経済が落ち込んでいるかと思いきや、実はかなり経済成長しているのです。

飯田)経済制裁されていても。

佐々木)ロシアはもともと、天然ガスと原油を持っています。それを西側は買ってくれなくなったけれど、中国やアフリカ、トルコなどに売りまくっていて、収入がきちんとあります。そこから得た金を軍需産業に流し込み、要するに軍事経済になっていく。それが経済成長の礎になっているのです。こちら側からすると「本当か?」という感じの話ですが、そういうことも起きるのです。現状、中露関係はいいので、中国はそれを見ている。いまは不動産バブル崩壊の状況で危ないため、軍需産業を盛り上げるしかないと思っているのかも知れません。

飯田)確かに、今回の全人代では「国家安全」という言葉が多く出ています。そこにお金を流し込んでいく。

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