“バブルを知る人”がバブル期を濃密に描いた作品 先の読めないアクションサスペンス『バブル・ザムライ』の魅力

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3月10日(日)深夜、バーチャルMC・一翔剣(吉田尚記アナウンサー)がパーソナリティを務めるラジオ番組『ミューコミVR』(ニッポン放送・毎週日曜日23時30分~)が放送。吉田が、細野不二彦による作品『バブル・ザムライ』のおすすめポイント3つを紹介した。

“バブルを知る人”がバブル期を濃密に描いた作品 先の読めないアクションサスペンス『バブル・ザムライ』の魅力

番組では、コーナー『サポーターズVR by 小学館』を展開。こちらは、年間500冊以上マンガを読んでいるという吉田が、今誰かにオススメしたい作品を紹介するコーナーとなっており、今回は『バブル・ザムライ』をピックアップ。この作品は80年代バブル期の日本を舞台とした作品で、私立探偵の高平健が、とある地上げ屋の依頼を受け、変わり者の大学生・吉良武人と共に社長令嬢の身辺警護をするところから物語が始まる。

今回は吉田が、VTuberの因幡はねるをゲストに迎え、このマンガのおすすめポイント3つを解説した。

吉田:おすすめポイントその1は「バブルを知る人が描いているバブル」。

細野不二彦さんは64歳なのですが、つい最近の連載で、『1978年のまんが虫』っていう作品もあったんですよ。1978年に、まだ学生だった細野不二彦さんが、いかにしてマンガを描き始めたか……みたいな自伝なんですけど。20~30代にかけての1番アツい時期にバブルだったわけですが、その頃の人がバブル期の舞台のマンガを描くと、やっぱりリアリティが全然違う。「この頃発明されたものって、これだよね」みたいなことが、すごく細かく出てくるんですよ。

因幡:へぇ~!

吉田:おすすめポイントその2は「話の密度が濃い」。

(同じ作者による)『ギャラリーフェイク』って、基本は毎回1話完結で、その中に絵のウンチクがあって、世界情勢が入って、最後にちゃんと物語が解決していくじゃないですか。でも、よく見ると16ページとかでまとまってるんですよ。これが細野不二彦さんの異様な“構成力の高さ”なんです。『バブル・ザムライ』は、まだ1巻しか出てないんですけど、1巻で相当話が転換しています。なのに、めちゃくちゃ読みやすいんですよ。これが細野不二彦さんの本当にすごいところだなと思うんです。

因幡:うんうん。

吉田:おすすめポイントその3は「あまりに先が読めない」。

細野不二彦さんは、何でも描けちゃう人なんですよ。『ギャラリーフェイク』みたいに名画をテーマにしたサスペンスが描けるし、『愛しのバットマン』みたいな野球マンガも描けるし、『Gu-Guガンモ』みたいなギャグも描けるし。この作品『バブル・ザムライ』は、今連載中なので、どのジャンルかまだ分からないんですよ。一応サスペンスって言ってるんですけど、主人公の秘密とかも全然明らかになってないし……。この人たちがなぜこんな戦いをしてるのかも分からないんです。

『バブル・ザムライ』の魅力的な要素3つを語った吉田。この作品は、『ビッグコミック』で連載中となっており、コミックス第1巻が発売されたばかり。作品に関する詳細は、ホームページや公式SNSでチェックすることができる。

番組情報

ミューコミVR

毎週日曜日 23:30 - 24:30

番組HP

ニッポン放送初のVRアナウンサー「一翔剣(いっしょう・けん)」がお届けする、カルチャー・エンタメプログラム。YouTube Live上に『VR』空間を展開し、60分のラジオ番組を同時生配信! 一翔剣は、2019年に"HoneyWorks"ヤマコ氏のデザインによるVRアナウンサーとして活動開始。今回、アイドル・アーティストとして活動する西井万理那(ZOC)、末吉9太郎(CUBERS)を番組パートナーに迎え、『VR』空間でコラボレーションしていく!!

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