キャスターの辛坊治郎が3月14日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。自民党派閥パーティー収入不記載事件を受けた衆院政治倫理審査会について、安倍派(清和政策研究会)の下村博文元文部科学相に対する審査が18日に開催されることになったことを巡り、「“キーマン”の証言が注目される」と解説した。
自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を巡り、参院では14日、政治倫理審査会が開かれ、安倍派の世耕弘成前参院幹事長と西田昌司参院議員、橋本聖子元五輪相が出席した。一方、与野党は同日、衆院政倫審幹事懇談会で、安倍派の会長代理を務めた下村博文元文部科学相が出席する審査を18日に開くことで合意した。報道機関に全面公開する形で開催するとしていて、安倍派の資金還流を復活させたいきさつの証言が注目される。
辛坊)今日の参院政治倫理審査会はほとんど意味がありません。それより注目されるのは18日に再び開催されることになった衆院政倫審です。資金還流問題解明の“キーマン”とみられる安倍派の会長代理、事務総長も務めた下村博文元文部科学相が出席するからです。衆院政倫審は2月にも開かれており、いったんは終わっています。ある意味、与党も野党も安心しきっていたところに、再びの開催です。
下村氏は他の安倍派の有力者よりも年齢が若干上で、なおかつキャリアもある政治家ですから、安倍晋三元首相が亡くなった後、本人は自分が次の会長になると思ったに違いありません。ところが、結局は他の有力者たちにパージされる形で幹部から外されてしまい、下村氏を除く幹部の集団指導体制になりました。そこで不満を覚えた下村氏が資金還流問題をチクったのではないかという噂が立ったのです。本人は否定しています。
こうした背景があり、安倍派の幹部や自民党の人にとって下村氏は厄介な人物です。本人は2月の衆院政倫審に出席の意向もあったようですが、安倍派の幹部や自民党の人は「下村氏に下手なことしゃべられたら面倒なことになる」と考えたのでしょう。下村氏を出席させないという力が働いたのだと思いますよ。
こした見方がある中、いったんは終わったはずの衆院政倫審に下村氏が出席します。本人が釈明したいというのですから、今度は出席させないわけにはいかないのでしょう。“キーマン”の証言が注目されます。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)