『マンガ大賞2024』受賞作品!“優しい主人公2人”と“優しい登場人物”が描かれた1990年代の物語『君と宇宙を歩くために』の魅力

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4月14日(日)深夜、バーチャルMC・一翔剣(吉田尚記アナウンサー)がパーソナリティを務めるラジオ番組『ミューコミVR』(ニッポン放送・毎週日曜日23時30分~)が放送。吉田が、泥ノ田犬彦による作品『君と宇宙を歩くために』のおすすめポイント3つを紹介した。

『マンガ大賞2024』受賞作品!“優しい主人公2人”と“優しい登場人物”が描かれた1990年代の物語『君と宇宙を歩くために』の魅力

番組では、コーナー『サポーターズVR by 小学館』を展開。こちらは、年間500冊以上マンガを読んでいるという吉田が、今誰かにオススメしたい作品を紹介するコーナーとなっており、今回は『君と宇宙を歩くために』をピックアップ。この作品は『マンガ大賞2024』の受賞作品となっている。

今回は吉田が、バーチャルシンガーソングライターの夢追翔 (ゆめおいかける)をゲストに迎え、このマンガのおすすめポイント3つを解説した。

吉田:おすすめポイントその1は「優しい主人公2人」。

この作品は友情物語なんだけど、「普通あんまりこの組み合わせの2人って出てこないよね」っていう2人なんですよ。どっちかっていうと、より主人公っぽいのが、勉強もバイトも続かないヤンキーの小林くんです。ケンカとかしてるわけではないんだけど、見た目がいかついから、周りにめちゃめちゃ誤解されるタイプ。そんな小林君のクラスに、宇野くんという人が転校してきます。宇野くんはプレッシャーがかかるとできないことができちゃうから、ちっちゃなノートを持ってて、毎日そのノートに「こうやって行動するべき」みたいなのを書いているわけですよ。みんなから愛される真っすぐな性格の彼なんだけど、いろんな人にちょっかい出されるんです。でも、すごいストレスがあっても、そのノートには「悔しかったり悲しかったりしても、泣くのはうちに帰ってから」とか書いてあって。すごく切ないでしょ?それを小林くんは偶然見てしまって、そのノートが宇野くんにとってめっちゃ大切だってことが分かったので。小林君の友達で、ヤンキー気味のちょっと調子に乗ってる友達がそこをいじったりすると、ちゃんと取り返してくれたりするようになって。そして宇野くんのことを知るうちに、小林くんも、「もしかして自分も、実は勉強とか段取りとか苦手なんじゃないか?」「努力してないからとかじゃなく、生まれ持った性質なんだ」っていう風に気づき始めるんですよ。そうして、2人の話がちょっとずつプラスの方に転じていくんです。

夢追:なるほどなるほど。

吉田:おすすめポイントその2は「優しい登場人物」。

宇野くんは、あるものに対して強く興味を持ったりすると、すごく入り込んでいって、詳しくなったりするパターンの人で。宇宙大好きなんですよ。それで天文部に入ろうと思うんだけど、「ほかの人を無理やり誘ってはいけない」ってノートには書いてあるから、小林くんを誘えないんですよ。でも、小林くんは「俺たち友達じゃねえのかよ」みたいな話になって。2人で天本部入るんですけど、そこには、ほかの人にめちゃめちゃ誤解されやすい、今で言うなら“コミ障”って言われてしまうような部長と、引退直前のおじいちゃんの顧問の先生がいるんですよ。この2人が、まためっちゃ優しいんですよ。

夢追:優しそう!

吉田:おすすめポイントその3は「1990年代の話」。

ここが重要なんですが、まだスマホがなくて、みんなガラケーとか使ってるんです。SNSとかでお互いのことが分かりすぎていない時代だったからこそ……っていうのと。宇野くんや小林くんは、今だったら診断名がついちゃう可能性があって、それゆえに失われた何かがあるんじゃないかということで、そういうのがなかった時代に設定されてるんです。本当に繊細に優しい。

『君と宇宙を歩くために』の魅力的な要素3つを語った吉田。作品に関する詳細は、ホームページや公式SNSでチェックすることができる。

番組情報

ミューコミVR

毎週日曜日 23:30 - 24:30

番組HP

ニッポン放送初のVRアナウンサー「一翔剣(いっしょう・けん)」がお届けする、カルチャー・エンタメプログラム。YouTube Live上に『VR』空間を展開し、60分のラジオ番組を同時生配信! 一翔剣は、2019年に"HoneyWorks"ヤマコ氏のデザインによるVRアナウンサーとして活動開始。今回、アイドル・アーティストとして活動する西井万理那(ZOC)、末吉9太郎(CUBERS)を番組パートナーに迎え、『VR』空間でコラボレーションしていく!!

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