開局70周年を迎えたニッポン放送の最長寿番組『テレフォン人生相談』は、1965年1月30日にスタートし、今年60周年目に突入している。そして、来たる10月21日(月)~25日(金)の5日間は「テレフォン人生相談60周年企画 涙の理由(わけ)は?」と題して特集企画を実施する。
1970年頃から半世紀以上に渡り同番組のパーソナリティを務めて来た加藤諦三は、『テレフォン人生相談』に寄せられた悩みの傾向を“心”の内側から解説し、多くの支持を得てきた。その加藤諦三が、今と昔の悩み相談の傾向と、今回の「涙の理由(わけ)は?」企画に関して語った。
■『テレフォン人生相談60周年企画 涙の理由(わけ)は?』放送内容
・10月21日(月):パーソナリティ: 加藤諦三/回答者:マドモアゼル愛
相談者:43歳男性
1年前から夜遊びを始めた妻が娘のイベントを休んだので強く怒ったら家を飛び出し1週間どこで何をしているが解らない
・10月22日(火):パーソナリティ:今井通子/回答者:三石由起子
相談者:59歳女性
命に対して敏感で戦争や虐待のニュースも見られないのに、車を運転中に動物を二度も轢いてしまい気持ちの整理がつかない
・10月23日(水):パーソナリティ:加藤諦三/回答者:大迫恵美子
相談者:73歳女性
二度離婚し今度こそは幸せになろうと思っていたが、40歳で婚約者を病気で亡くし何もかもが嫌になり毎日死にたいと思う
・10月24日(木):パーソナリティ:加藤諦三/回答者:森田 豊
相談者:47歳男性
二人の子供がいる43歳の彼女と付き合い彼女は妊娠したが、喧嘩をしてしまい彼女から子供をおろして別れると言われ辛い
・10月25日(金):パーソナリティ:加藤諦三/回答者:マドモアゼル愛
相談者:39歳女性
3年前障害のある2人の子供を連れて離婚し、離婚後にも子供が生まれ一人で3人の子供を育てているので自分を鼓舞したい
※放送内容は予告なく変更になる可能性があります。
■加藤諦三コメント
60年経っても悩みの本質は変わらない。人間関係の困難さ・悩みは、ギリシャ時代から変わっていない。技術が進歩し、科学者たちは夢を全て叶えたが、心の悩みは変わらない。
ただ、昔は『テレフォン人生相談』に電話をかけると、顔が見えない分、誰にも言えなかった本当のことを初めて言えていた。それが今ではSNSの時代になり、顔と顔を合わせていないにもかかわらず、人目を気にする様になってしまった。自分の知らないところで、情報が拡散される恐れがあり、本当のことを言いづらくなっているのではないか?
したがって、直接的な悩み相談よりも、第三者への心配、悩み相談が増える傾向にある。
どこでも本当の事が言えない社会になると、今後、人間の精神の成長が止まってしまう。我慢し続けると無表情になり無気力になる。我慢していることが多いため、泣くことも出来ない。泣けないから、本当の事、本心が言えない。本当の事を聞き出せない時代になっている。だから、何十年も前の悩みを今ようやく伝えている人が、増えている。何もかも嫌だと、抑えに抑えていたことを話すことが出来て、その結果涙が出る。他人を攻撃することを直接言うことが出来ず、長年に渡って我慢してきた気持ちを話すことが、泣くこと。自分はこんなにも辛いから、もっと私を分かって!関心を持って!と相手を攻撃し、それが涙になる。お互いに励まし合って生きることが出来ない環境にある。
攻撃性は変装がうまい。
悩みを言えると、泣くことが出来る。泣くことで感情を吐き出すことが出来る。泣くことが出来ると次の段階に進める。泣いた後の方が素直になる。
泣いている時は成長する時である。
【番組概要】
■番組タイトル『テレフォン人生相談』
■放送時間:ニッポン放送 毎週月~金曜 11時~11時20分
■放送局:全国24局ネット
ニッポン放送・北海道放送・青森放送・IBC岩手放送・
秋田放送・山形放送・新潟放送・信越放送・山梨放送・
北陸放送・静岡放送・CBCラジオ・大阪放送・和歌山放送・
山口放送・四国放送・西日本放送・南海放送・高知放送・
九州朝日放送・大分放送・宮崎放送・南日本放送・
ラジオ沖縄
※放送曜日・時間は、各放送局によって異なります。
■パーソナリティ:加藤諦三、今井通子、柴田理恵、玉置妙憂、田中ウルヴェ京
■レギュラー回答者:大原敬子(幼児教育研究)、マドモアゼル・愛(エッセイスト)、高橋龍太郎(精神科医)、三石由起子(作家・翻訳家)、森田豊(医師・医療ジャーナリスト)、中川潤(弁護士)、大迫恵美子(弁護士)、坂井眞(弁護士)、塩谷崇之(弁護士)、野島梨恵(弁護士)
■ホームページ:https://www.1242.com/jinseisoudan/