2月2日(日)深夜、バーチャルMC・一翔剣(吉田尚記アナウンサー)がパーソナリティを務めるラジオ番組『ミューコミVR』(ニッポン放送・毎週日曜日23時30分~)が放送。吉田が、片山ユキヲによる作品『米蔵夫婦のレシピ帳』のおすすめポイント3つを紹介した。
番組では、コーナー『サポーターズVR by 小学館』を展開。こちらは、年間500冊以上マンガを読んでいるという吉田が、今誰かにオススメしたい作品を紹介するコーナーとなっており、今回は『米蔵夫婦のレシピ帳』をピックアップ。気難しく人付き合いが苦手な時代小説家・米蔵卯之助は、妻に先立たれ生きる気力をなくしていたが、妻は自分がいなくなったあとのことを考えレシピ帳を遺してくれていた。その妻の料理を作って食べて卯之助が復活していく様を描いた、悲しみの底から蘇るグルメ復活劇となっている。
今回は吉田が、このマンガのおすすめポイント3つを解説した。
吉田:おすすめポイントその1は「素人でも作れる超簡単レシピ」。
レシピの1番初めのものは、あくまでソーセージをご飯のお弁当のおかずにするだけのもので、1番初めにものすごく簡単なレシピを、わざわざ奥さんは用意してくれてるんですよ。卯之助さんが普段全然料理をしないから、「こういうのだったらできるんじゃない?」っていうところから、レシピ帳にわざわざ書いてくれてるんです。ソーセージと卵焼きからスタートして、ずっといろんなレシピが出てくるんですけど、ほとんどレストランが出てきません。ご家庭でできる料理を、わざわざ分量とかまで全部書いてあるので、やろうと思ったら全部できるレシピなんですよね。私もほとんど料理しないですけど、「これだったらひょっとしたらできるんじゃないかな」みたいなのが結構ありましたよ。「魚の煮付けが意外と簡単です」みたいなのとか、そういうのが全部描いてったりして、料理やる気出る方多いんじゃないかと思う作品でございます。
西井万理那(パートナー):美味しそう!
吉田:おすすめポイントその2は「グリーフケア」。
何か大切な人やものを失って深く悲しんでいる人を、ケアする必要があるじゃないですか。それって、話を聴いてあげることだったりとか、いろんな方法があるんだけど、この作品は、料理をすることによって、だんだん気持ちが復活していくんですよ。それを、めちゃくちゃ丁寧に描いている。5巻でこの間完結したんですけど、その5巻までに、「きっと亡くなった方は亡くなった方で、すごく辛かっただろうな」ってこととか、周りからの誤解が解けていく様とか、全部がちゃんと入ってるんだよね。こんなに丁寧にグリーフケアを描いてる作品は滅多にないです。しかも、出てくる人はみんな善人だし、「善人でも悲しみからは逃れられない」みたいなことがちゃんと描いてある。感じの丁寧な作品です。
西井:へぇ~いいね!
吉田:おすすめポイントその3は「カケアミ」。
マンガって白黒で描くから、スクリーントーンっていう、よく見るとつぶつぶになっているものとかで書かれているんですけど。実はこのマンガ、スクリーントーンがほとんど使われていません。どういう風にやっているかというと、影になっている部分とか色が濃い部分が、全部ペンで描いてある。縦横にあの線を掛け合わせるのを「カケアミ」って言うんですけど、カケアミの量がすごいの。主人公の米蔵卯之助さんって、ものすごい渋いおじさんじゃないですか。その渋いおじさんのヒゲとかも、1本1本全部手で描いてるわけですよ。この丁寧な手作りのマンガっていうのが、マンガの内容とめちゃくちゃマッチしていて。ご飯も美味しそうに見えるし、「スクリーントーンとは違った線を引くときに、人の気持ちってこもるのよね」っていうのを、感じさせるマンガなんですよね。
『米蔵夫婦のレシピ帳』の魅力的な要素3つを語った吉田。この作品は、コミックス最終第5巻が発売中となっている。作品に関する詳細は、ホームページや公式SNSでチェックすることができる。
番組情報
ニッポン放送初のVRアナウンサー「一翔剣(いっしょう・けん)」がお届けする、カルチャー・エンタメプログラム。YouTube Live上に『VR』空間を展開し、60分のラジオ番組を同時生配信! 一翔剣は、2019年に"HoneyWorks"ヤマコ氏のデザインによるVRアナウンサーとして活動開始。今回、アイドル・アーティストとして活動する西井万理那、末吉9太郎を番組パートナーに迎え、『VR』空間でコラボレーションしていく!!
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