“動物もの”“お仕事もの”など様々な要素が詰まった、南極に渡った兄弟の運命を描く超重厚ヒストリカルSF作品『南緯六〇度線の約束』の魅力

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12月29日(日)深夜、バーチャルMC・一翔剣(吉田尚記アナウンサー)がパーソナリティを務めるラジオ番組『ミューコミVR』(ニッポン放送・毎週日曜日23時30分~)が放送。吉田が、マンガ家ユニット・うめ(小沢高広・妹尾朝子)による作品『南緯六〇度線の約束』のおすすめポイント3つを紹介した。

“動物もの”“お仕事もの”など様々な要素が詰まった、南極に渡った兄弟の運命を描く超重厚ヒストリカルSF作品『南緯六〇度線の約束』の魅力

番組では、コーナー『サポーターズVR by 小学館』を展開。こちらは、年間500冊以上マンガを読んでいるという吉田が、今誰かにオススメしたい作品を紹介するコーナーとなっており、今回は『南緯六〇度線の約束』をピックアップ。今回は吉田が、このマンガのおすすめポイント3つを解説した。

吉田:おすすめポイントその1は「超重厚SFもの」。

舞台が戦後の日本なんですが、“タラレバもの”なんです。「日本が戦争に負けたとき、もし北海道がソ連に支配されていたら?」っていうマンガなんですよ。最近、戦後を描いている作品がすごく増えている中で、この作品には、「50年後には、日本は国家として体をなしていない可能性すらある」みたいなことがセリフとしてが出てくるんですよ。今、みんななんとなく日本について、「将来大丈夫かな?」って思ってるとこあるじゃないですか。そういうところに刺さる舞台なんです。「この後、どうなっちゃうんだろう?」みたいになってた時代の物語で。さらに、その時代の日本の人たちがどういうことをやろうかとするかというと、「南極探検に行こうぜ」って話になってるんですよ。人類にとって南極っていうのは、今はもうどこの国が支配してもいけないってことになってますけど、「新たな開発の可能性とかあるかも」ってまだ人類全体が思ってたんで、日本は戦争に負けたとしても、「ここに乗り遅れてはいけない」と。そう思ってた時代の、大スペクタクルな話なんですよ。そういう要素が1つあります。

西井万理那(パートナー):なるほどね!

吉田:おすすめポイントその2は「実は動物ものでもある」。

昔、『南極物語』っていう映画があったのをご存知でしょうか?1950年代に、日本は本当に南極に行ってるんですよ。ソ連に支配されたりはしてないけど本当に行ってて、そのときに、ソリを引く犬をいっぱい連れてったんですね。そこに、タロとジロという兄弟犬がいたんですが、いろんな環境があって南極に置いていくことになって…。この作品は、そのタロとジロが、「もし犬化する人間だったら?」っていう“人狼もの”なんですよ。「北海道の研究所で生み出された獣化人間だったらどうなる?」っていうアツいドラマで、人間になったときのこの2人がすごい美少年なわけですよ。

西井:へぇ~!

吉田:おすすめポイントその3は「大人のお仕事もの」。

人狼になれるから、言ってしまうと“特殊能力もの”なんですね。人狼になるためには、研究した人たちのワクチン的なものが必要であるとか、逆に変身を抑えるためにそれが必要で、研究所の人が、めちゃめちゃ政治的な駆け引きとかをしてたりします。その一方で、南極に探検隊を派遣するのも、ものすごく大変な作業じゃないですか。そういうのを、今までお仕事ものをずっと描いていたうめさんが、お仕事ものとしても描いているんですよ。

『南緯六〇度線の約束』の魅力的な要素3つを語った吉田。この作品は、コミックスの最新第2巻が発売されたばかりで、最新話は『ビッグコミック』で連載中。また、吉田がパーソナリティを務めるポッドキャスト番組『マンガのラジオ』では、うめのシナリオ・演出を担当する小沢高広をゲストに迎えて対談をしている。作品に関する詳細は、ホームページや公式SNSでチェックすることができる。

番組情報

ミューコミVR

毎週日曜日 23:30 - 24:30

番組HP

ニッポン放送初のVRアナウンサー「一翔剣(いっしょう・けん)」がお届けする、カルチャー・エンタメプログラム。YouTube Live上に『VR』空間を展開し、60分のラジオ番組を同時生配信! 一翔剣は、2019年に"HoneyWorks"ヤマコ氏のデザインによるVRアナウンサーとして活動開始。今回、アイドル・アーティストとして活動する西井万理那、末吉9太郎を番組パートナーに迎え、『VR』空間でコラボレーションしていく!!

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