昨日の雨の横浜スタジアムは満員御礼。
横浜DeNAが11年ぶりに3位以上のAクラスが、初のクライマックスシリーズ進出を決めました。
1998年には圧倒的な強さで日本一へのぼりつめたものの、2007年からスタートしたCSへは12球団で唯一出場したことがありませんでした。
まずファーストステージで巨人と対戦しますが、4試合を残して2.5ゲーム差。
「ファンの皆さま、おめでとうございます。次は2位を目指します。」
地元開催となれば、もっとムードは盛り上がるでしょう。
ところで、きのうの初回、ロペスが放ったレフトへの場外弾は祝砲にふさわしい一発、9月に入って8本目のアーチは、30号の大台となりました。
「スランプの後は、上がっていくだけだ。」
ロペスの大爆発を予言したのはラミレス監督でした。
ロペスは8月、30打席ノーヒットいうかつてない不振に見舞われています。
「信頼している。もし、私が監督でなければ、彼は2軍だった。」
通常は2軍で再調整を命じるのが当たり前ですが、8月25日から5番から3番へ打順を変更するといきなり猛打賞の活躍。
翌26日は4安打と勢いに乗りました。
「4番の、筒香の前へロペスを置くことがポイント。打てない時は、悪いボールに手を出していた。3番にすれば、もっとボールをよくみるようになる。」
ラミレス監督は分析しました。
振り返れば、開幕戦から不振にあえいでいたチームをグイッと支えたのは、筒香とロペスで、最大11もあった借金を返済する5月快進撃の立役者です。
ところがロペスは6月8日守備練習中に打球が左足親指へ直撃して骨折。
これは予期せぬアクシデントで7月2日の復帰までチームはとても苦しい状況となり、改めて存在感を示しました。
今季は来日4年目。
2013年は巨人で打率3割3厘、ゴールデングラブ賞に輝きました。
ちなみに巨人が独自で獲得した外国人選手が初年度に打率3割以上をマークしたのは初めてで、地味な印象は否めませんが優良選手です。
でも、2年目は球団最多の22本塁打を放ちながら打率2割4分3厘と低迷。
翌年の阿部の1塁コンバートが決定したこともあり12月に自由契約になりました。
そうはいっても、巨人残留を熱望したロペス。
なかなか届かないオファーを待ち続けたという律儀な一面もあります。
そして、巨人はダメでも、希望したのはセ・リーグの5球団。
「リベンジではない。同じリーグのチームなら、投手を1から研究しなくても済む。」
横浜DeNAからオファーを受けると大喜びでサインしました。
「横浜の街がとても気に入っている。それから、巨人ではサインプレーがとても複雑でちょっとうんざりしていたから。」
一方でロッカールームの雰囲気がお気に入りで、なぜなら筒香の選曲で、いつも明るいラテンミュージックがかかっているからです。
スランプ時は「天下り外国人」と揶揄していたファンも、今ではなくてはならない存在として認めている様子で、本人も「キャリアを横浜で終えたい」が口ぐせとなっています。
残り試合はもちろん、ポストシーズンへ向け、エンジン全開を宣言しています。
横浜DeNA、もしかすると、ひょっとするかもしれません。
9月20日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」