日経新聞を除いて本日の全紙一面で「17歳の畑岡奈紗選手日本女子オープン、アマチュアとして史上初優勝」と大々的に報じられています。
花岡選手の「奈沙」という名前は米国航空宇宙局(NASA)にあやかり、「前人未到のことを達成してほしい」という両親の願いを込めて名付けられたということです。
インターネットでは「奈沙ちゃんは髷を結ったら豪栄道」と大騒ぎになっていまが、あのどっしり加減がゴルフのうまさの原点になっているのでしょう。
レギュラーツアーを優勝すると、自動的に1年間、試合の出場権を獲得できる。これは、それほどの問題ではありませんが、アマチュアからプロへ転向をするかの意思表明をしなければなりません。過去では2003年、アマチュアの宮里藍が、ミヤギテレビ杯で優勝。直後にプロ宣言を行い、本格的にツアー参戦いたしました。
今回、プロ転向の意志を聞かれた畑岡選手は「両親と相談して決めたい」と話すにとどまっています。
すでに、将来をにらんで、Qスクールと呼ばれる、米女子ツアーの出場予選会へ挑戦中です。いずれにせよ、プロフェッショナル登録期限の今月21日まで、進路を明確にしなければなりません。
畑岡がスポットライトを浴びたのは、今回が初めてではありません。約1年前のツアーデビュー戦ですでに、「大器」という折り紙がつけられていました。この大会、出場資格を得たのは、主催者推薦ではなく、通称、マンデーという予選会を突破しての出場。全く、無名のアマチュアながら、大会1日目で並み居るプロを向こうに回して、何と首位発進を決めました。ツアー初出場で、トップは1988年のツアー制度施行後、初の快挙でした。
158センチ・62キロの体形ながら、「飛距離が自慢」と言ってのけるほどで、この時、すでにドライバーの平均飛距離は260ヤードでした。デビュー戦では、結局、7位に終わったものの、ツアー屈指の飛ばし屋、渡邉彩香をオーバードライブするなど、存在感をアピール。ツアー関係者の間でも、「素晴らしいスイングの持ち主」と大絶賛の声が上がりました。世界ジュニアゴルフ選手権では、2015、16年と連覇を果たしています。
日本女子プロゴルフ協会・小林浩美会長は、この頃から、「30年に1人の逸材」と着目しています。今回、国内ツアーでは5例目のアマチュアがプロを破った記録ですが、前4人とはちょっと内容が違いました。現在、世界ランキング3位のチョン・インジ=韓国=や、元世界ランキング1位の申(しん)ジエ=韓国=を抑えての優勝です。
これからどのような選手に成長していくのか、大いに楽しみです。
10月3日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」