写真提供:産経新聞社
112年ぶりに五輪の正式競技へ復帰したゴルフの女子が日本時間のきょう夜からスタートします。
男子はジカ熱などの不安から世界ランキングのトップ4が欠場するなど軽視される傾向にありましたが、女子は対照的。
世界ランク50以内で欠場したのはわずかに1人だけ、日本からは野村敏京選手、大山志保選手が出場します。
その中で、わすが0.01ポイント差で代表を獲得した大山は、2010年から、誰よりもはやく「オリンピックへ出場するのが、人生の目標」と公言してきました。
ゴルフの代表選考は驚くほど期間が長く、2年間に渡り毎週発表される世界ランキングで争われてきました。
そんな大山、女子プロゴルフ界ではいわゆる神対応で有名です。
「困った時は、お互いさまです」が口ぐせ。今季はフジサンケイレディスで優勝すると、その賞金の全額1,440万円を熊本地震の義援金にしています。
宮崎出身ながら、高校時代などを熊本で過ごした経験がある。
チャリティーに熱心な女子プロでも、なかなか身銭を切ってとなると、懐事情が許しませんが、これまでも2007年のヨネックスレディスの獲得賞金全額を中越地震の被災地へ寄付、2011年から宮城県で開催されるミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでは毎年獲得賞金を全額復興のために役立ててほしいと活動している。
2006年には年間5勝をあげて賞金女王になった大山ですが、そこから度重なる故障を乗り越えて一度はシード権まで失う“どん底”を味わっています。
だから、精神的にも強い。
成績が良い時は周囲に多くの人が集まり、成績が下降すると、どんどん人が離れていく。
世間の冷たさ、勝負の世界の厳しさを知りぬいたことで、大きく成長しました。
新設されたオリンピックゴルフコースは、強風が吹き荒れることが特徴。
「私は、風が強いコースが好き。風と話しながらプレーする。」
と笑みを浮かべながら、報道陣へこんなお願いをしました。
「私は1番、もしくはメダルをもって帰国したい。でも、もしリオで成績が悪くても、冷たくしないで話を聞いてください。2020年の東京オリンピックのために、私が感じたもの。体験したものをお伝えしたい。大好きな日本とゴルフの役に立つことも私の使命だと思います。」
8月17日(水) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」