昨日の強化試合、日本対メキシコ、3-7と、ホームでよもやの完敗を喫した侍ジャパン。実戦から遠ざかっていたのは、メキシコも同じ。言い訳にはなりません。
そんな侍ジャパンの中でひときわ存在感を示したのはDeNAの筒香嘉智選手です。5回、チーム初安打を放った「手応え」を感じたというセンターへの大きな当たり。通常なら、フェンスを越えていたはずですが、今回はWBC仕様のボールで、最後のひと伸びがない。フェンス最上段へ当たるタイムリー2塁打になりました。
小久保監督は今回の強化試合では、打順を固定せずにさまざまな適性をみることに主眼を置いている。
「ひとつだけいえるのは、中田の1番だけは絶対にない」
と言っています。その中田がきのう、4番に座りましたが無安打の上、タイムリーエラーという大ブレーキになっています。
小久保監督は、筒香の後を誰に任すかを重要なポイントとしており、4番筒香、5番中田が来年のWBCでは最もふさわしいと思っているようです。
「4番は、立候補するものではない。小久保監督やコーチ、スタッフやチームメート、それからファンから認められてこそ、侍ジャパンの4番だと思う」
と、筒香は冷静に語っています。
WBCで日本代表の4番は過去、6人がつとめ、最も若かったのは09年、横浜・村田(現巨人)で28歳。他はすべて30代です。筒香は今月26日で、25歳。決まれば最年少ということになります。
2013年オフ、巨人は大田と筒香のトレードを水面下で画策したものの、横浜側が断ったという経緯があります。仮に成立していたら、果たして、気が優しい筒香は、巨人という中で現在のような地位を築いていたでしょうか。
目をかけ続けていた高田GM、中畑前監督も筒香だけは出しませんでした。また、ラミレス監督も「15年間、横浜DeNAの4番を打ってほしい」と全幅の信頼を置いています。
DeNAの4番から日本の4番へと成長した筒香嘉智選手。来年も活躍することでしょう。
11月11日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」