18歳以下で争われた世界ジュニア卓球選手権シングルスで、日本の張本が勝ち、13歳163日の大会最年少で優勝しました。団体とあわせて2冠となりました。
張本の両親も中国出身です。母・張凌は世界選手権代表のキャリアがある。卓球といえば、ご存じのように中国の独壇場です。リオデジャネイロオリンピックへ出場各国の代表、4分の1が中国から帰化した選手で締めていました。エリート路線から外れた選手がオリンピック出場を目指し、世界中へチャンスを求めた結果です。
ラケットを握ったのは2歳。両親から英才教育を施され、全日本選手権では、出場した各世代別で何と、9連覇中。早くから、地元の仙台ではスーパー小学生として有名でした。仙台といえば、かつて福原愛も暮らした、ゆかりの土地柄です。
ポイントをあげた際の「サァー」は福原のトレードマークですが、張本のガッツポーズもすごい。絶叫しながら、エビ反りを行う。ということで、ハリバウアーの異名がついた。
張本は今年4月にJOCエリートアカデミーに入校しました。08年に設立された、国際競技大会で活躍できるアスリートを育成するための虎の穴。張本は東京・北区のナショナルトレーニングセンターで合宿をしながら、隣接する中学校へ通う。高校は北区内を受験することが決まっています。
食費などの生活面はJOC、遠征などの費用は各競技団体が負担して、保護者は学費を支払えばいいだけ。とても素晴らしい事業ですが、当事者は厳しい毎日を送ります。徹底管理され、実家への帰省は正月、ゴールデンウイークと夏の3回だけ。他にも遠出や恋愛はNG。エリート路線に乗り、オリンピックでメダリストとなるためには、それなりの覚悟が必要です。
張本は現在、世界ランキングは77位ですが、
「18年に20位台になって、20年はひとケタへ。東京でメダルを獲ります」
と話している。ランクアップのためには、多くの試合をこなして経験を積むことが必要です。
中国が、「東京オリンピックでは、日本が最大のライバルになる。そして、張本には勝てないかもしれない」と徹底的にマークしています。
12月9日(金) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」