森永卓郎が提言!どっちが幸せ?大都市とは異なる北陸三県のライフスタイル【垣花正あなたとハッピー!】

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3/1(水)放送のFM93AM1242ニッポン放送「垣花正とあなたとハッピー」9時のききどころでは、森永卓郎が「どっちが幸せ?大都市とは異なる北陸三県のタイフスタイル~地獄の底まで働いて暮らすか?大家族で楽しくに暮らすか?」を提言。

都会では、お金のある家庭しか子供を持てない?

垣花)この3月という時期が出逢いと別れの時期でもあり、仕事を持つ社会人にとっても転職や転勤などということがあります。そこでお金とライフスタイル、そこからの幸せを考えるということが今回のテーマですね。

森永)どうやって働いて、どうやって暮らすかということは人生の一番大切な選択ポイントです。

垣花)そこがうまく回っていかないと何をしてもうまくいかない。

森永)厚生労働省が変わった統計を出しています。一世帯当たりの平均貯金額。貯金がどれだけあるのか、貯蓄がどれだけあるのかをデータとして発表しました。全世帯平均で、1,047万円。高齢者世帯は1,268万円。これは年齢が高いということもありますし、お年寄りが考えている一番大きな心配というのは、要介護になった時に、老人保健施設に入るためのお金を用意しておかなくてはいけないと思っているのですこし多いのですね。

その中で児童のいる世帯は706万円です。年齢が若いということもあります。

垣花)世帯の平均所得というのは過去と比べてどういう傾向がありますか?

森永)全世帯で見ると微減となっています。収入は減っています。高齢世帯も微減。しかし、実は児童のいる世帯だけが、所得がすごく伸びてきています。これがこの調査での大きな特徴です。

垣花)さきほどの貯蓄で言うと、子供のいる世帯は706万円で他の世帯と比べると低めでした。でも、収入は伸びているということですね?

森永)何で収入が伸びているかと言うと、私は因果関係が逆なのではないかなと思っていつのです。つまり、今は格差社会で所得格差が広がる中で、ある程度、お金のある人しか子供が作れないという世の中に変わってきているのではないかと思うのです。

垣花)子供がいるから伸びているのではなく、伸びている家庭だから子供がいるということですね。

三世代が同居する北陸三県の裕福

森永)そうです。ただ、お金がないと子供が育てられないという社会はいかがなものと正直思います。そこで今日のテーマですが、何で北陸三県なのかというと、実は都市部とは全く異なるライフスタイル、あるいは働き方というのがこの北陸三県にはあるのです。視覚的にわかるのは、飛行機で乗った時に見る上空からの景色です。東京は家が小さい。ところが、小松上空とか富山上空に行くと家がでかいのです。明らかに大きさが違う。所得水準は東京のより低いのに家は大きい。北陸ではその大きい家に三世代が住んでいます。しかも、奥さんも含めて学生以外はみんな働いています。もちろん全員ではありませんが、大きな傾向としてみんなが働く。

垣花)おじいちゃん、おばあちゃん、お父さんもお母さんも働いている。子供も社会人になったら働く。すると少なくても5人から6人が働いて家に入れるということです。

森永)1人年収300万だったとしても、6人だと1,800万円という世帯収入があります。

垣花)世帯年収で考えると低いとは言えないですよね?

森永)高いです。しかも、バラバラに暮らすと生活コストがけっこうかかりますが、みんなで住むのでコストがそれほどかからない。電気代もみんなで住んだほうが安くすみます。すごく幸せそうなんですねよ。

垣花)周りがみんなそうだから、自分たちが特別なことをして暮らしているとか、こういうライフスタイルにこだわっているわけではない。自然にみんながそういう形になっているのですよね。

都会で地獄の底まで働くか、三世代で楽しく暮らすか

森永)富山行った時に富山湾でホタルイカが産卵のために上がってきました。観光客はその光る海を見て感動するのですが、市民は家族全員で網とバケツを持ってそのホタルイカを掬っている(笑)
この前話を聞いたら、「1年分掬ったぜー」って言っていて、またこのホタルイカが美味しい! しかもタダ! もちろん、全員がやっているかどうかは知りませんが。 そういう形で大家族で暮らす、しかも近所と仲がいいから貰い物がどんどん回ってくるのです。
こういうライフスタイルって、これからいいのではないかなという気がします。
都会で給料を確保するために地獄の底まで働いてヒイヒイいって生きていくよりもいいのではないかと。
プレミアム・フライデーなんて言って3時に退社するなんてことできるわけないだろ!と評判悪いですが、富山ではその時刻にみんなでちゃぶ台に座って「ふーん、都会ではそうなんだ」ってテレビ観ている。
このライフスタイルを首都圏で絶対に出来ないかと言うと、そんなことはないと思うのです。

東京郊外で三世代同居するというライフスタイル

森永)東京の都心部に住もうと思うと1億円近い物件価格になりますが、ちょっと郊外に出れば、土地は安いです。

垣花)都会のよさ、便利さみたいなものも享受しながら、この北陸三県のようなライフスタイルをとることは不可能ではないのだというのが森永さんの提案なんですね。

森永)そうです。子育てにかんしても、家族の単位が小さくなってしまっているから「保育園落ちた日本死ね」と恨みになるのですが、北陸のように大家族になると誰か手が空いていたりするのですよ。

垣花)手を貸しあって、暮らしやすいわけですね。

森永)子供が熱を出した時でも、順繰りに年休とっていけば、なんとか回ったりするわけです。

垣花)もちろん、暮らしている人たちに聞いてみないとわからないですけどね。人によっては、傍で見ているほど近所付き合いはいいものじゃないですよとか、自分のプライバシーが家の中でないのですよとか、家族とのもめ事とか、不満もあるかもしれないですがね。

森永)でも私が北陸三県行って、そこの人たちと話していると幸せそうなんですよ。

垣花)なるほどね。でも、森永さんの息子さんにも聞いてみたいですね。「森永さんが三世代同居を願っているようですが、どうですか?」って。

森永)うちの息子たちは近所に寄ってきているのですが、一緒には住まない。孫が熱を出したとかというと救援要請を出してきますが(笑)。

垣花)それくらいの、まんま北陸三県ではなくても都会ならではのいい距離感というのがあるかもしれないですね。

森永)はい。家族の単位を小さくすることだけが解決策ではないということです。

垣花)北陸へ行くことがあったら、飛行機で上空から見てみるといいかもしれないですね。

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