ニッポン放送報道部畑中秀哉デスク「東日本大震災から6年 気仙沼の今」【ひでたけのやじうま好奇心】

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高嶋)今週の土曜日3月11日あの東日本大震災から6年を迎えます。
そこで今週1週間のやじうま好奇心の時間では、ニッポン放送報道部の記者が自らその足で被災地を訪れて、それぞれの視点で「被災地の今」についてリポートしてくれます。
初日は畑中秀哉デスクの「東日本大震災から6年 気仙沼の今」です。

畑中デスク、よろしくお願いします。

畑中)震災発生以降、ほぼ毎年、宮城県の気仙沼をウォッチングしてきました。まずは最近の状況をお聞きください。

女子高生)復興が進んでいないところを見ると、震災があったんだなと思い出します。でもこれからの気仙沼が楽しみです。

畑中)(いま私は)気仙沼の漁港周辺に来ています。更地が広がっていたこの地区も、魚市場の拡張工事、施設の建設用地の看板も目立ってきました。いくつもの工事車両が見えます。クレー車がひっきりなしに通過しています。

気仙沼復興

気仙沼堤防工事

畑中)2年前、気仙沼に初めての復興住宅が出来て以来、着々と建設が進んでいまして、今年の夏ぐらいには予定されている工事が終わります。クレーンなどの重機も増えて、ようやく何かが建ち始めるのではないか?とそういう期待を持てる風景が広がっていました。ただ6年経ったから出てきている問題もあります、それは住宅の問題。街づくりの問題です。気仙沼商工会議所の菅原昭彦会頭です。

菅原)例えば建物100%完成したことと、仮設住宅が0%になることは、必ずしもイコールではない。仮設で暮らしてきて、そこから次の住む場所へという、気力そしてメンタルにはなかなかならない。

復興が進む気仙沼

畑中)仮設住宅には、1月末現在で2,300人以上の方が身を寄せています。震災直後の8,200人余りでしたから1/3にはなっていますが、まだまだ、多くの方がいらっしゃいます。そしてなんといってもメンタルの問題。仮設住宅の中で作られたコミュニティ。これが仮設住宅を出ることで、解体されてしまう。高齢者の方には、それが応えるようでした。仮設住宅から離れたくないという方がいるのも、事実なんです。

被災直後のままの学校

畑中)また仮設商店街も、軒並み退去しなくてはならないんですが、代替地が決まっていません。費用などがなかなか折り合わず、店舗難民の方がいらっしゃいます。
もともと私有地が多く、震災直後は地主さんも『どうぞ使って下さい』だったんですが、さすがに6年も経つと『そろそろ返して下さい』となります。
産業面を見てみますと、気仙沼の魚市場の水揚げ量は震災前の7割余り。人手不足も深刻で、気仙沼の水産加工業の有効求人倍率5倍を超えています。
また気仙沼市内の人口は震災前が74,000人、現在は8,000人以上減って65,000人あまりです。
しかし人口は減っていますが、気仙沼の未来を作ろうと外から人も入ってきています。

気仙沼復興商品群

気仙沼仮設校舎の高校

今週土曜日放送の特別番組「東日本大震災から6年…復興は今」の中でその人たちの活動内容なども詳しくお伝えいたしますので、どうぞお聴きください。

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3月6日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

20170311_東日本大震災から6年…復興は今_しゃべる(1)

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