中国人留学生による“爆”就活がはじまっている!?高嶋ひでたけのあさラジ!

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5/16(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①

中国人大学生の卒業生の70%が「日本で就職したい」
6:29~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター富坂總(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

【イメージ】たくさんの学生がブースに列を作った合同会社説明会=20170304午後神戸市中央区 写真提供:産経新聞社

【イメージ】たくさんの学生がブースに列を作った合同会社説明会=20170304午後神戸市中央区 写真提供:産経新聞社


今や中国人留学生による「爆就活時代」

高嶋)「爆買い」というと中国の方の専売特許みたいなことですが、今中国人留学生たちが日本で仕事を探す、すごい勢いで。「爆就職」とか「爆就活時代」とか言われているそうですが、そんなにすごいのですか?

富坂)いや“爆”と付くかどうかは分からないですけれど、就職したいという人は非常に多いですね。数字が出ていますが、学部で卒業する中国人留学生、博士課程などいろいろありますが、学部だと大体卒業生の70%が日本で就職したいという数字が出ています。

高嶋)そうなのですか。

富坂)すごく高いですよ。

高嶋)一時なんか日本嫌われていませんでした?

富坂)日本に来る留学生はそんなに嫌っていないと思いますね。
日本の生活というのはやはり快適なのですよ。日本で生活したら「ここで」と思うのではないかと私は思いますね。
それに例えば中国で大きくなっても、日本の企業の名前を沢山聞きますしね。アニメから始まって、世界的に家電からいろいろ、自分の身近に日本の企業の名前があります。

高嶋)それを見て育ったようなものですからね。

富坂)そういうところに「自分が入れるの?」と思ったらワクワクしますし。
博士課程で56%と、これは高いですよ。だから国に帰るよりも、と。


「理系が文系企業に就職できる」など 日本では自分の専門外の企業にチャレンジできる

富坂)背景には、実は中国であまり外国のブランドが通用しなくなっているというのもあります。というのは、北京オリンピックの後くらいに急速に留学生が増えました。留学して帰って来る学生も増えたのですよね。そうすると昔のような価値が無くなっちゃって。
一番優遇されるのはアメリカ帰り、しかもアメリカの一流大学の。それでそうでないアメリカの学生くらいになると日本の一流大学の帰国生が優遇されてくる。
だけどそれも段々と狭き門になってきて、最近では海外に行って帰って来る人たちのことを「ウミガメ」と言うのですけど、これは「海亀(ハイクイ)」といって、そういう人たちの門がどんどん狭くなっているというのは何年か前からずっとトレンドとしてあるのですけども。そういうのもあって、日本で探したいと。
日本の就職事情で面白いのは、理系でも文系のところに就職したりしますよね。中国ではそういうことはあまり無いので、専門外のところにいろいろチャレンジできるというところが面白いということです。これは企業が「入ってから俺が育てる」と思っているからそうなのですけれど。そういう意味では日本で、自分が諦めていた企業、自分の専門外と思っていた企業にも行けるということもあるようです。


就職活動の習慣が異なる環境 大学の英語教育も裏目に?

高嶋)それで今日のテーマで「爆就活」というのは、相当皆で競い合っているということですか?

富坂)ただ就職活動の仕方が全然違うので、すごく困っているという意味ですね、むしろ。

高嶋)どういう風に?

富坂)エントリーシートを書くこと、スーツを着て回るということ自体が中国人の人たちに馴染みが無いじゃないですか。

高嶋)ああ、そんな習慣ね。

富坂)面接で厳しいことを言われるとか、そういうことの受け答えでヘトヘトになるというね。
今は留学生が10万人くらいいるのですけども、制度的な問題としては、外国人を集める為に日本の大学は英語教育をやっています。英語で授業ができる先生は重宝されるのですが、そうすると英語で卒業しますのでの日本語ができない、そうするとちょっと日本の企業としてはもう「採れないな……」という感じになります。

高嶋)いろんな事情があるようだけれども、日本に留学して日本で就職したいという中国人学生がそんなに増えているということですね。非常に嬉しいことですよね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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