昨日行われた体操のNHK杯で内村航平選手が9連覇、個人総合では2008年11月、全日本選手権からの連勝記録を40連勝に伸ばしました。その連勝について、いかにも内村らしい言葉が。
「いつも言われることですけど、(連勝は)いつかは止まる。(女子レスリングの)吉田沙保里さんも負けたわけだし…」
昨年11月、5年半所属したコナミスポーツを退社して、12月から日本体操界初のプロ選手へ転向しました。
まずは、スポーツ用品大手のアシックスジャパンと用品などのサポートを受ける契約を結び、続いて、メーンスポンサー探しがスタートしています。
複数の企業が名乗りをあげましたが、そう簡単に決まるものではありません。
内村は2009年から、JOCのシンボルアスリートであり、強化費のサポートなどを受けています。
その契約が20年まであり、そこで、JOCのスポンサーと競合しないことが、条件です。
今年3月、
「同じ長崎。すごく縁があると思った。そこが決定打です」
と出身地と同じ、長崎県で創業した、長崎ちゃんぽんなどをメインに全国展開するリンガーハットと、2021年12月まで、約5年間の長期契約を結んでいます。
「勝って当たり前と期待される。その期待に応えなければならない。そういう状況は、地獄です」
と、以前からいたずらっぽい笑みを浮かべながら繰り返しています。
アマチュアながら、プロ以上のプレッシャーを感じていました。それだけに、プロ転向をはやくから視野に入れていたとか。。。
これまでも、「美しい体操」など、わかりやすくて、強烈なインパクトを残すようなコメントを発信し続けてきましたが、こう嘆いてもいました。
「金メダルをとっても、こんなものかなぁ。体操は最も難しいスポーツだし一番、非日常的なスポーツだから。」
4年に1度のオリンピック以外は、日本中が熱狂という状況にならない。そんな風潮に、忸怩たるおもいを常に抱いていたそうです。
所属事務所は、中村俊輔、岡崎慎司、長友佑都などサッカー選手が多く、異業のマネジメント会社がつくことで、ヘアメイクやスタイリストなどがつき、このところかなりあか抜けた印象があります。
「現役はあと4年。東京まで。その後は、(白井)健三にまかせる」
と公言して、体操競技者の底上げや普及にもつとめていきます。
現在、逆上がりなどができない子どもたちが多くいることに、体操ニッポンの危機を人一倍感じていることでしょう。
28歳を迎えた内村は、技の鍛錬とともに、年齢的な限界とも向き合っていかなければなりません。
5月22日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」