6/22(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④
米下院補選共和党が接戦制す~民主党は38年ぶりの奪還ならず
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)
決選投票で共和党のカレン・ヘンデル氏が当選アメリカ南部ジョージア州で20日、トランプ大統領の信任投票の意味合いを持つ、連邦議会下院の補欠選挙が行われ、共和党の候補が勝利しました。反トランプで支持を広げた民主党が、共和党の牙城で、およそ40年ぶりに議席を奪えるかどうかが注目されましたが、強固な地盤を崩せませんでした。
このジョージア州アトランタ近郊で行われた選挙は、下院の第6選挙区補欠選挙で、これは共和党のプライス下院議員が、トランプ政権の厚生長官に就任したことに伴う、補欠選挙です。第1回投票では、民主党候補が48%を獲得したのですが、過半数に届かないことで、決選投票に追い込まれました。決選投票の結果は、共和党のカレン・ハンデルさん(55)が、およそ13万5千票、得票率52%。一方、民主党の候補は12万5千票、得票率48%で、票数はおよそ1万票、4ポイント差で、共和党が辛うじて勝利しました。トランプ大統領はTwitterで「大勝利だ」と言っています。この選挙区は1979年以降、38年間、つまり40年近く、共和党が議席を獲ってきたのですが、去年の大統領選では、トランプ大統領が民主党のヒラリー・クリントン元国務長官に、得票率で1.5ポイント差まで、迫られていました。この選挙区は所得や教育水準も高く、トランプ政権に対する不満の声も大きいのですが、民主党は全力を挙げたものの、敗北ということで、反トランプだけでは勝てず。トランプ政権発足後に行われた、カンザス、モンタナ、サウスカロライナの3つの州で行われた補欠選挙でも、民主党は敗北を喫し続けており、来年の中間選挙がどうなるのか、というところです。
民主党にとって、本命は上院選挙高嶋)どこの国も一緒だな、と思ったのは、ジョージア州の女性候補、ヘンデルさん。最初は「トランプ隠し」というか、話題に触れないようにやってきて、当選したら、「大統領、ありがとう」とか言って。どこかで見た光景だな、と。
山本)選挙というのは、こういうことになるのですが、ただ、下院の選挙区というのは、もの凄く狭いエリアで。区割りが細かくできていますので、必ずしも国政の状況が全部選挙区に影響するとは限らない。来年の話をしますと、来年の11月には中間選挙がありますよね。そこで、いまのトランプ政権の支持率は30%まで落ち込んでいますが、「それなら、民主党が中間選挙でひっくり返して、勝てるのか?」というところなのですが、下院というのは、先ほど申し上げたとおり、選挙区の事情が個別に全部張り付いていますので、下院の方は、いきなりひっくり返すのは、私は難しいと思います。だから、民主党としては議席の差をどこまで詰めることができるのかな、という程度ではないかと思います。
高嶋)本命は上院ですか。
山本)上院ですね。これは各州から2人。上院議員の定員は100名ですので、人口が多かろうが少なかろうが、各州から2人ずつと決まっていますから、ここで、民主党はひっくり返しにかかり、議会の半分を割ってしまう、という戦略だろうと思います。