6/2(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！①
協調性が無かったイタリアG７サミット
6:29～ニュースやじうま総研ズバリ言わせて！：コメンテーター宮家邦彦(キャノングローバル戦略研究所主幹･外交評論家)
G7サミット拡大会合を終え記念撮影会場に向かうトランプ米大統領=20170527イタリア南部シチリア島タオルミナ 写真提供：共同通信社
NATO会議でも協調性の無かったトランプ大統領高嶋）サミットで先週も、あのとき79年の東京サミットでしたっけ？ バンッと仕事を与えられて、あんなエキサイティングな経験は無かったと。
宮家）僕ね、いろんな人いると思うけどサミットの裏方をやって、それからサブスタンスをやって、代表団になって、さらに取材をした人っていないと思うのですよ。
高嶋）ほんとだ（笑）。
宮家）僕は四冠王なの（笑）。だからどうだって話なのだけど。そういう意味では非常に印象的で。
今回のサミットも、まあトランプがあんなになるとは思わなかった。やはり一番亀裂というものがあれだけ文章の形で出て来るというのは初めてじゃないですかね。地球温暖化のなんか典型的な例ですけどね。やっぱだめだねぇ、もう少し協調がないと。高嶋）そのサミットの前のNATO（北大西洋条約機構）の会合で、モンテネグロか何かの首相をグイッとどかして、それで真ん中に立って、背広の襟のところを両手でシュッシュってやって、唇をへの字にした。「俺がボスだ」みたいな。あれ繰り返しアメリカはやっていたようですね。
宮家）まあヨーロッパ人はきっと軽蔑したのだろうね。
内政にしか興味の無いトランプ大統領 ヨーロッパ情勢は眼中に無い？高嶋）どこが一番いけなかったのですか？ トランプさんは。
宮家）まあトランプさんは結局ヨーロッパなんか見ていない訳ですよ。外国なんか見ていない訳よ。彼は国内のことしか関心無いから、おそらく3年後にまた選挙に出て勝とうと思っている訳ですから。そうしたらヨーロッパとの協調なんかよりも「地球温暖化？ 何言ってんの。そんなのほっとけ。俺は自分の公約があるんだ」と。そっちを優先したいのではないですかね。そんなことをやったらやはり統治できないですよね。駄目だね。
高嶋）その話もまた7時台に続いていくと思いますが、いわゆるこの間おっしゃったのは、ロシアが入ったことによって物事が決められないサミットになって、それで今ロシアはとんでもないことをやったものですから、クリミアで。それで追い出されちゃったのですけども。今はどうだったのですか？ この間は。お祭りですかもう。
宮家）うーん、やっぱりトランプさんがいる間、物事は決まらないですね、重要なことはね。特に清く正しく美しい部分はね。
要するにテロだとか北朝鮮だとかそこら辺はもう皆OKなのですよ。ただもう少し「人類はどっちの方向に行くんだ」とか、そういう理想的な部分についてはもうトランプさんはアメリカのことしか考えないから、そうすると国際協調のそういう部分というのはスコーンと止まるということですよね。
だけど逆に言うと、トランプ1人が引っ掻き回されたら皆ガラガラと崩れるからそんなことは無い訳ですよ。これまで積み重ねてきたものが、トランプ如き1人が騒いだくらいだったら2～3年待てばまた変わるかもしれないじゃないですか。そういうのを待っているという人は「まあこんなもんじゃないですか」と。
各国代表から嫌味な目つきで見られていたトランプ大統領高嶋）伊勢志摩のときも思ったのですけども、随分小さい丸テーブルで、何かこう引っ付き合うとは言いませんけども、本当にすぐ目の前、すぐ隣で皆話をすると。あれは考えようによってはまずありえない図ですからね。大変貴重な場であることは事実で。
宮家）そうですよね。まああれはよくやってきたと思いますよ。
高嶋）あれ経験した人は展開させていくのに、やはり議長国、この間だったらイタリアならイタリアのトップがいわゆるいろいろ仕切って、あとは勝手に発言するという？
宮家）一応順番がおそらく事前にこういう流れでいくっていうのはやるだろうと思うのですよ。だけどまあトランプだからね、きっと吠えたのでしょうね。そうしたらやはり止まっちゃうということですね。
高嶋）なるほど（笑）。あのイタリアのトップは名前忘れちゃいましたけれども、すごくやりにくかったって言っていましたよね。
宮家）そうでしょう。協調乱すような奴が1人でもいたらもう十分。7人しかいないのですからね、それは困りますよね。
高嶋）まあメルケルさんも結構嫌味な目つきで見ている部分もありましたしね。
宮家）そりゃあ彼女にとってはとんでもない奴が来ただろうなと思いました。仲悪いねあの2人。
高嶋）本当ですね（笑）。
宮家）まあ良い訳無いよね。
