FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
「辞めろ」コールから、国政への反発が見受けられる
7:02~ひでたけのニュース ガツンと言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)
今回の都議選は安倍首相に対する批判
東京都議選の最終日である7月1日。安倍晋三首相は自民党候補者の応援演説を秋葉原駅前で行ったところ、駅前では、安倍首相に対して「辞めろ!」と退陣を求めるヤジが大声で連発されました。応援演説が終わった後も、しばらく「辞めろ」コールは鳴り止むことはありませんでした。
高嶋)このコールを安倍さんはどのように聞いていたのでしょうか。現場ではむかっ腹が立っていたと思います。でも、昨日の結果を見てどう思われたか。私の意見では、国政に対する意思表示の場がずっとなかったですよね。メガロポリス東京といえ、「地方選挙だ」と自民党は言い張ってきましたが、でも、今回はかなりの部分で国政に対する批判票が多かったと思うのですが……
須田)そうですね。その通りだと思います。昨日、下村都連会長にインタビューしたのですが、「国政と地方選挙は違う」と言っていましたが、力が無かったですね。そう言わざるを得ないのだろうなと感じました。ただ、その一方で、国政に対する批判とはいえ、今回の都議会議員選挙において、連立パートナーである公明党は7回連続で候補者が全員当選している完勝だったのです。いまの国政に対するストレートな批判なら、公明党はここまで勝つことはなかったと思うのです。これはもう間違いなく、国政というよりも安倍さん個人に対する批判という色合いが強かったのではないかな、と。それにどう耳を傾けていくのかが、今後の国政運営にとって必要なのだと思います。
自民党の小池都知事に対する読み違いが今回の結果を招いた高嶋)そちらの方の話になると、国政の方では、自公で政権を握っているわけですよね。それで、東京都議会議員選挙の方は「都民ファーストの会」と公明党が手を結んでしまった。前からずっと言われていることですが、自民党は選挙のときに公明党の助けを借りないと票を伸ばすことは難しい。この辺の捻れは、どのようにしていくのでしょうか?
須田)都議会議員選挙というのは国政と違い、「中選挙区制」なのです。1つの選挙区で、複数の当選者が出てくるシステムですね。ですから、そう言った意味で言うと公明党及びその支援者が票を割り振り、「じゃあそれを都民ファーストにまわそう」というのはなかなかできない。イメージ戦略だけです。小池さんが公明党の候補者の応援演説に入る、という形ですからね。そういった点で言うと、昨日、数人の自民党の国会議員と電話したのですが、やはり「前回の都知事選挙のとき、自民党も小池さんに推薦を出しておけばよかった」、「あのときの読み違いが今回の都議会議員選挙の尾を引いてしまったのではないか」と言われる方もけっこういました。ですから、そういった意味で言うと、「安倍さんに弓を引いた小池さんだけは許せない」みたいなところで、今回の結果になってしまったのではないかと思います。
高嶋)加計問題で、萩生田さんや下村さんが出てきて。それから最後の方で稲田防衛大臣。それから、秘書に対する暴言が問題になった豊田真由子議員のことだとか。ああいうのがどんどん出てきて。でも、私が気になるのは、二階幹事長が新聞批判をしましたよね?「金を払って買ってるんだ! 落とすなら落としてみろ!」……これは、相当マズかったのでは?
須田)本当にそう思っている人が、かねてから多いのですよ。古い自民党のころから。ただ、腹の中で思っていることと、口に出して良いことは……二階さんは、私はもう少し老練で冷静な人だったのではないかと思っていたのですが。
高嶋)まさに術中にはまりましたよ。朝日とか、東京とか毎日とか。ああいう書かれ方をしたらムカッとして「この野郎!」と思う気持ちは分かるけれど、それを言ってはおしまいというね。
須田)昔、同じことを言った人がいました。亀井静香さんです。彼のようなキャラクターなら分かるのですが、よもや二階さんが言うとは思いませんでした。