7/18(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！②
薄熙来の遺毒をクリーンアップできず
7:02～ひでたけのニュースガツンと言わせて！：コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)
国家主席候補の孫政才が重大な規律違反の疑いで調査を受ける
中国の習近平国家主席の後継候補である孫政才さんが重大な規律違反の疑いで調査を受けています。重慶市に残る遺毒とはどんなものでしょうか。ジャーナリストで拓殖大学教授の富坂聰さんに解説していただきます。
高嶋） 中国の習近平国家主席の後継候補の一人とみなされている、重慶市のトップ孫政才(そん・せいさい)さんが重大な規律違反の疑いで調査を受けていることがわかりました。秋に党大会がありましたよね？
今度の秋の党大会というのは、ポスト習近平が誰であるかを決める重要な大会と言われています。富坂） そうですね。中国共産党第19回全国代表大会といって、5年に1回あります。5年後に国家主席になる人と首相になる人をお披露目するところです。そういう意味では国家副主席になって、来年の3月に副首相になるという人たちを選ぶ大事な大会です。人事の季節に中国は入っていますが、これでこのニュースはちょっと敏感な話ですね。拘束されると党員の党規違反を問う規律検査という手続きから入りますから、これが本当に入ったかどうかは現状で確認はできませんが、おかしなことが起きていることは確かです。
3月末に中国に行って帰ってきたときに「孫さんに関しておかしなことが起きている」という話をあるところで書いているのですが、それは重慶で上手くいっていないことを国内メディアが攻撃し始めました。香港メディアも好き勝手なことを書いて、いい加減な内容が日本に翻訳されてくることが多いのですが、国内メディアが特定の政治家を攻撃するということはほとんどありません。高嶋） まれですか。
富坂） これはすごく意味があることです。実は孫政才さんは重慶の遺毒がまだ残っている形で。
高嶋） 遺毒とはどんな意味ですか？
富坂） まさに重慶は薄熙来(はく・きらい)さんが捕まったわけですけど。
高嶋) そのときの毒がまだ残っているということですか！
富坂) それをクリーンアップできなかったということで責められました。彼が重慶の書記にならなかったのは次期国務院総理候補だったので、おかしくはないのですけど、ただ金融工作会議というのをやっていましたよね。そのときの映像を見直していましたが、彼の姿がありませんでした。映っていないということは、ちょっと心配かなと。
一方では順調な胡春華
高嶋) それと合わせて名前が挙がっていた胡春華(こ・しゅんか)さんはどんな立場の方ですか？
富坂) 新聞ではポスト習近平として孫さんの名前が書いてありますが、私はナンバー２だと思っていますので、いわゆるポスト李克強(り・こくきょう)と見て間違いないなかったと思いますけど。胡春華さんのほうは順調だと思います。これは現地のメディアがやたら褒めます。つまり広東省は省別に見ると最も高い位の人間を処分した省です。
高嶋) なるほど。日本と比べてはいけないけれども、安倍総理の「忖度忖度」言っていますが、中国のナンバー２を決めるのも習近平さんの心の中を忖度をしてマスコミをかいたりすることはありますか？
富坂) 次の後継者を習近平が選ぶというほど人事は自在ではないと思います。中国は20年くらいかけて指導者を作っていきますので、なかなかそういう感じではないと思います。
高嶋) そこまではないけれども孫政才さんはずっこけたことは間違いないと。
