7/11(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
アリババの急成長支え、取扱件数は日本の8倍の320億個
6:32~ニュースやじうま総研ズバリ言わせて!:コメンテーター富坂聰(拓殖大学教授・ジャーナリスト)
国を挙げて宅配サービスを後押し、中国の旺盛な消費を支える
このところ、いろいろなことが中国に追い抜かれています。今日は中国の宅配サービスについて、ジャーナリストの富坂聰さんに詳しく伺います。
高嶋) 日本の宅配業界が、サービス過剰でいろいろ広げすぎてしまい大変ですが、中国の宅配は進化してすごいらしいですね。
富坂) そうですね。日本の宅配サービスは、中国のモデルにもなっていまして、追いつけ追い越せとやってきました。物流の量は追い抜かれてしまい、沿岸部の物を朝に持って行って、夜には刺身に出せるくらいの物流を実現しています。ただ一方で事故も起きています。
高嶋) 富坂さんの資料によると、日本の取扱件数は40億個で、中国は8倍の320億個。さらに伸び率は50%以上。ガンガン伸びていますね。
富坂) これまで政策的に中国というのは個人消費があまり経済発展に貢献してきませんでした。先進国はものすごく高いのですが。
高嶋) GDPの7割とかね。
富坂) ところが中国はずっと30%前後でした。宅配と一体化したネットの商取引に力を入れていこうということで、国を挙げてこの宅配サービスを後押ししてきました。アリババがあれだけ伸びたのも、実はこの下半身の配達の力が伸びたからというのもあります。この伸びは異常なくらいの伸びで、中国の旺盛な消費を支えています。
一方ではダンピング競争で地獄の業界に高嶋) 日本で起きているような問題は起きていませんか?
富坂) ダンピング競争が起きていますので、日本どころではないです。地獄の業界になっている部分もあります。値下げ競争が激しく、潰れてしまった業者のところで溜まった荷物をそのままほったらかして逃げてしまう。
高嶋) そんな無責任は起きているのですか。
富坂) 本来運ばなければいけない荷物が道路に散らばっているなど、そういうことはありますね。発展する大河の流れがある中でちょっと起きているので、全体的には上手くいっていますが。ただちょっとしたトラブルも中国の場合は大きなものになりますので。
高嶋) 例えばどんなトラブルですか?
富坂) 配達をしなくなってしまったりとか、人が集まらないので荷物を貯め込んでしまったりとか。そういうトラブルはけっこう起きていますね。
高嶋) アイディアは駆使されていないのですか?
富坂) 中国は人に必ず渡さなくていいので、宅配ボックスはものすごく発達しています。中国の友達の家に遊びに行くと、お金持ちのコンシェルジュがいるようなマンションでは、コンシェルジュの裏側にある宅配ボックスが年々大きくなっています。今では一面の壁がボックスになるというわかりやすく成長しています。面白いのは中学校など、学校が受け取りをしていることですね。
高嶋) え、学校が受け取り?
富坂) 私も詳しく調べるまで知りませんでしたが、そういうことまで起きていて社会現象ですよね。
高嶋) なるほどいろんな工夫があるのですね。最近の中国の話は進んでいますね。前は疑っていればよかったのですが。驚きます。