米中、第一回包括経済対話開催~中国の本丸はIT関連【高嶋ひでたけのあさラジ!】

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7/18(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

中国にとって貿易不均衡は重要ではない
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

明日、米中第一回包括経済対話にて100日計画の全容が明かされる

アメリカと中国両政府は今月19日にワシントンで閣僚級による第一回包括経済対話を開き、アメリカ側が大幅な赤字となっている貿易不均衡の是正に向け協議する予定です。
一方ワシントンポストなどが行った最新の世論調査で、トランプ大統領の支持率が36%となり就任後半年の支持率としては、第二次大戦後の歴代大統領の中で最も低い結果となりました。

ワシントンポストとABCテレビの世論調査で36%の支持率となったトランプ大統領はTwitterで「この時期に支持率が40%程度なのは悪くない。ワシントンポストとABCテレビの世論調査は大統領選挙でも最も不正確だった」とこき下ろしています。トランプ大統領はフランス訪問中の共同記者会見で中国の習近平国家主席について「偉大な指導者でとても才能があり善人だ」と絶賛しています。またアメリカと中国は通商交渉などで「多くの良いことが起きている」とも述べていました。
アメリカと中国の両政府はワシントンで現地時間の明日19日に閣僚級による第一回包括経済対話を開きます。アメリカと中国は4月の首脳会談で米中包括対話の設置を決めておりまして、4つの分野ごとに開いて、経済対話はそのうち4つのうちの1つです。アメリカ側はムニューシン財務長官やロス商務長官が出席し、中国側は汪洋(おう・よう)副首相らが出席することになっています。

米中は4月の首脳会談で貿易不均衡是正に向けた100日計画をつくることで一致しておりまして、すでに中国によるアメリカ産牛肉の輸入再開など10項目で合意しています。今回の経済対話に合わせてこの100日計画の全体像を公表する見通しです。中国としてはアメリカからの農産物や資源などの輸入を拡大することで貿易摩擦を回避したい考えです。中国企業はすでにアメリカから大豆や豚肉などおよそ50億ドル、日本円で5600億円ぶんの農産物などを輸入する契約を結んでいるということです。
ただトランプ大統領としては中国からの鉄鋼の輸入を抑えたい、ですから高い関税とか輸入割当を同時に適応することを検討しているとすでに表明しております。保護主義的な政策に中国が反発するのかどうか、今回のこの包括経済対話の中で新たな貿易摩擦が生まれかねないのではないか。そういう声も聞かれてはいます。
貿易不均衡はどうでもいい、勝負はIT関係

高嶋) トランプさんは会った人を意外と褒めます。褒めてうまく使おうという経営者感覚のような発想かもしれませんが。いよいよ今度は具体的に、アメリカは中国に鉄鋼で圧力をかけている。表向きは輸入が減っていますが、第三国経由でまだまだいろいろ入っているだろう証拠はあるぜ、という気配があって。ポイントはどこにありますか?

富坂) 今回はそんなに大きな火種にはならないと思っています。というのは米中の貿易不均衡の40%をアメリカ企業がつくり出しているものなので。要するにアメリカが中国につくった工場からアメリカに輸入しています。中身を精査すると中国の物ではないですよね。これは各国がやっていますから。付加価値貿易という統計を取るとよく分かります。日本も中国を経由してアメリカにやっているので、中国の貿易赤字の一部分に日本だとかそういうことになってきます。これ自身はあまり問題ないです。ただ中国はもともと米中の通商のことでは投資協定というのを一番の大きな目標に上げていたのですけど、一帯一路に参加してくれと変えてきているのでハードルを下げている。だから現実なところで折り合いたいということで、この部分で妥協することは中国にとっては痛いことでも何でもないのでやると思います。

高嶋) 富坂さんの見方では、さほどのことはないと?

富坂) 今後本丸に行くのはITですよ。ITではバチバチになると思います。シリコンバレーはものすごく中国を警戒しているので。しかもアメリカの次の産業を担っていく技術、そこを中国が手を入れてくるので、ここはぶつかりますよね。これは安全保障にも関わる問題にもなりますので、本丸はここですよ。貿易不均衡なんてどうでもいい話。いつどういうような段階を得て入っていくのかな?という感じはしますね。

高嶋) 確かに次の世代を制するのはそれですからね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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